石川県は平年9月の2倍以上の記録的な雨量の所も 昼前にかけて土砂災害に厳重に警戒
北陸や東北の大雨の峠は越えましたが、今日23日(月:振替休日)も所々で雨。石川県では、降り始めからの降水量が平年9月ひと月の2倍以上の記録的な大雨になった所もあり、少しの雨でも土砂災害に厳重に警戒を。
平年9月の2倍以上の雨も
今朝(23日)も、北陸や東北など所々で雨が降っています。九州南部や関東など、太平洋側の地域は前線や湿った空気による雨ですが、北陸や東北では気圧の谷や寒気に伴う雨雲がかかっていて、所々で雨脚が強まっています。 石川県では、20日(金)午後6時の降り始めから23日(月:振替休日)午前5時までの降水量は、輪島で507.5ミリ、珠洲で398.5ミリ、輪島市門前で254.5ミリと、9月の平年ひと月の2倍以上の記録的な大雨となっている所があります。また、山形県真室川町の差首鍋では、19日(木)午後9時の降り始めからの降水量が306.0ミリと、東北でも大雨となっています。 23日(月:振替休日)午前7時現在、石川県や新潟県、山形県、秋田県では大雨警報が発表されている所があり、石川県輪島市・珠洲市・穴水町・能登町、新潟県佐渡市に土砂災害警戒情報が発表されています。 ※降水量はアメダスによる速報値
石川県 昼前にかけて厳重に警戒
今日23日(月:振替休日)は、北陸では昼頃まで雨の降る所があり、一時的に雨脚が強まるでしょう。石川県は、昼前にかけて土砂災害に厳重に警戒してください。東北は広い範囲で雨が降るのは朝までですが、夕方にかけて所々で雨や雷雨となりそうです。 大雨の峠は越えましたが、これまでの大雨で地盤が緩んでいる所では、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります。雨がやんでも、急な斜面など危険な場所には近づかないようにしてください。また、浸水などで道がわかりづらい所では、棒状のもので足元を確認すると良いでしょう。
土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。 1つめは、がけや地面にひび割れができることです。 2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。 3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。 4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。 そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。
日本気象協会 本社 青山 亜紀子