シフトレバーを操作すると肩甲骨が痛い!? 1967年式の英国製バスには色々な哲学があった(と思われる)!!
バスマガジン本誌ではおなじみのバスメーカー、オノエンジニアリング。バスに関わる情報提供と豊富な話題にはいつも驚かされる。新車試乗を始め、業界動向や各種多岐に渡る事業展開には目が離せない会社だ。このほど珍品中の珍品、英国製ビンテージバスを輸入したという!! 【画像ギャラリー】製造から半世紀越しの来日!!オノエンジニアリングが輸入した異国の風を感じる英国製ビンテージバス(25枚) (記事の内容は、2023年11月現在のものです) 執筆/近田茂写真/バスマガジン編集部取材協力/ONO ENGINEERING ※2023年11月発売《バスマガジンvol.122》『バス作りの新勢力から』より
■超ビンテージバスなのにおしゃれさで溢れている!!
今回、新たに輸入された新着車両はキャブオーバータイプ、フロントエンジン・リヤドライブの中型車。その名も"ベッドフォードVAS214"。ベッドフォード・ボクソール・モーターズ社製品で、今から半世紀以上も前の1967年型だ。 ビンテージ物にはあまり縁のない記者にとって、知識&情報不足のせいなのか、車両を目前にすると何だかとても新鮮な印象。かえってモダンな雰囲気すら覚えた。 角を丸めたボディには青と白のツートーンカラーに細い赤のペンシルストライプとクロームの直線モールがあしらわれていた。 丸目の2灯式ヘッドライトに同じく丸目のサブライトと大きなラジエターグリルの存在は、いかにも優しげな表情を醸し出す。 左右にセパレートされたフロントウインドーは平面ガラスが使用され、ダイレクト駆動方式の電動ワイパーが、ガラス面に直接マウントされている。 当時装着車が増え始めた、後付け感たっぷりな黒いスチールバンパーもフロントマスクの表情演出にひと役買っている感じだ。 車体全長は7315mm。軸距は4146mm。リヤオーバーハングの長いフォルムが特徴的で、前軸荷重が2722kg、後軸荷重は5897kg。 資料によると、いわゆるトラックシャシーにバスボディを架装したタイプで、梯子型シャシーは同社大型バスと同じ厚みと幅を持つ鋼材を使用。前後共にリーフリジットアクスル方式で懸架され、リアにはダブルタイヤが装着された。 中折れ扉から室内に入ると、いかにも60年代の雰囲気。床材や座席などはすでにリニューアルされていたが、張りのあるクッションにハイカラなシート表皮。背中合わせのベンチシートや横向きシート、半円形の木製テーブル。ウインドピラー部には一輪挿しの花瓶まで配置され、上品でお洒落な佇まいだ。