倒産、過去最多ペース 1~8月は114件(東商リサーチ介護調査)
東京商工リサーチは6日、2024年1~8月に倒産した介護事業者が前年同期比44%増の114件と、過去最多だったと発表した。 業種別では、訪問介護55件▽通所・短期入所35件▽有料老人ホーム11件の順。いずれも同期間で過去最多だった。 倒産が増えた理由は、「販売不振」(82件)や「赤字累積の既往のシワ寄せ」(11件)など業績悪化が8割を占めた。 一方、倒産した事業者の約9割が資本金1000万円未満。また、従業員10人未満も8割を占めるなど事業規模の大半は小・零細事業者が占めていた。 同社は全国で最低賃金が上昇していることに触れ「他業界との賃金水準のギャップが広がれば、人手不足に追い打ちをかけるおそれもある」と指摘。資金やノウハウに乏しい小規模業者で「息切れ倒産」や「あきらめ倒産」が増える可能性があると警鐘を鳴らしている。