大谷が来季開幕からの投手復帰プラン表明も…球威低下の懸念で「完全復活」は保証ゼロ
昨年9月に2度目の右肘靱帯修復手術を受けたドジャース・大谷翔平(29)が来季開幕からの投手復帰プランを明かした。 【確認する】イッペイ、誹謗中傷が殺到中の最後のインスタ投稿…実際の画像 日本時間28日、遠征先のニューヨークで日米の報道陣に対応し、「効率よく投げることがケガの予防にもつながるが、ある程度パワーピッチャーであれば、(故障は)しょうがない部分ではある。そこはある程度、割り切って、パフォーマンスを下げないように、自分自身であまり諦めないようにそのままの感じでいきたいと思っている」と宣言。本人も認めているように、次の肘の故障は投手廃業に直結する。再発防止のため出力を抑えた投球を勧める声がある中、160キロを超える直球で並み居る強打者と対峙してきたこれまでと変わらず、速球派を継続するというのだ。 大谷は3月下旬にキャッチボールを再開してから、定期的にスローイングプログラムに励み、徐々に球威を上げ、現時点で128キロ。段階を追って投げる距離を延ばすなど、順調な回復ぶりを見せている。 このまま状態を上げていけば、予定通り来季開幕での投手復帰は十分にあり得そうだが、完璧にパフォーマンスを発揮できる保証はない。 大谷同様、これまでも肘の靱帯修復手術を複数回受けた投手は何人もいるが、2度目の手術からの復帰後は、球威が低下するケースが少なくないからだ。 近年の例でいえば、レンジャーズの右腕ネイサン・イオバルディ(34)。故障するまで最速157キロをマークしていた直球は、2度目の手術を経た2018年(当時28歳)の復帰後は156キロ止まりで年々、球威は低下している。ここ数年は直球の割合を減らして、技巧派への転身を図っている。 カブスの右腕ジェイムソン・タイヨン(32)もパイレーツ時代の19年に2度目の手術を受け、故障前の152キロから21年(当時29歳)の復帰後は1キロダウンし、昨季は150キロにとどまった。 大谷は昨季の最速は3月のWBC予選プール・イタリア戦での164キロ、レギュラーシーズンでは163キロだったが、果たして……。(つづく) ◇ ◇ ◇ ●関連記事【続きを読む】…では、“投手”大谷が今後戦っていかなくてはいけない「球速低下」と周囲からの「二刀流断念論」について詳しく報じている。