池松壮亮、21年ぶりに再会した大物俳優とは「久々に子どもに戻った気分でした」
映画『本心』(11月8日公開)の公開直前「バーチャルトーク」イベントが4日、都内にて行われ、池松壮亮、三吉彩花、水上恒司が登壇した。 【写真】三吉彩花、VRゴーグル姿でスタイリッシュなポージング披露
■池松壮亮、21年ぶりに再会した大物俳優とは 同作は、“リアル”と“リアルではないもの”の境界が今よりもさらに曖昧になった世界を舞台に、亡くなった母の“本心”を知るためAIで彼女を蘇らせることを選択する青年・石川朔也と、彼を取り巻く人間の「心」と「本質」に迫る革新的なヒューマンミステリー。平野啓一郎氏(『ある男』『マチネの終わりに』など)の同名小説が原作で、石井裕也監督(『月』『舟を編む』など)がメガホンをとった。 イベントでは、物語の内容にちなみ、「もし仮想空間上で会いたい人に会えるなら、誰に会ってみたいですか? もしくは、最近リアルで会えてうれしかった人はいますか?」という質問が。これに池松は「豊臣秀吉(に会いたい)。大河で豊臣秀吉を演じるので、お会いしてみたいなと。2時間くらいトークしてみたいなと思います。会えないことで想像することもいいですが、もし会えるならドラマに出る前にいろいろ参考にしてみたいなと思います」と回答した。 また、「最近リアルで会えてうれしかった人」としては、渡辺謙の名前を挙げ、「映画デビューが12歳の頃なんですけど、『ラスト サムライ』で共演した渡辺謙さんにいろいろ教えていただいて、すごく面倒をみてもらって。そこから再会できていなかったんですけど、この間、再会できました」と回想。「『大きくなったね』『頑張ってるね』と言っていただいて。21年ぶりになるのかな? 相変わらず素敵で自然体で、久々に子どもに戻った気分でした。『本心も観る』とも言ってくれていました」としみじみと語っていた。 ■『本心』ストーリー 工場で働く青年・朔也(池松壮亮)は、同居する母(田中裕子)から仕事中に電話が入り「帰ったら大切な話をしたい」と告げられる。帰宅を急ぐ朔也は、途中に豪雨で氾濫する川べりに母が立っているのを目撃。助けようと飛び込むも重傷を負い、1年もの間昏睡状態に陥ってしまう――。 目が覚めたとき母は亡くなっていて、生前“自由死”を選択していたと聞かされる。また、ロボット化の波で勤務先は閉鎖。朔也は、唯一の家族を失くし、激変した世界に戸惑いながらも幼なじみの岸谷(水上恒司)の紹介で「リアル・アバター」の仕事を始める。カメラが搭載されたゴーグルを装着し、リアル(現実)のアバター(分身)として依頼主の代わりに行動する業務を通して、人々が胸の内に秘めた願いや時には理不尽な悪意に晒され、人の心の奥深さとわからなさを日々体感してゆく。 そんななか、仮想空間上に任意の“人間”を作る「VF(バーチャル・フィギュア)」という技術を知る朔也。いつまでも整理のつかない「母は何を伝えたかったのか? どうして死を望んでいたのか?」を解消したい気持ちから、なけなしの貯金を費やして開発者の野崎(妻夫木聡)に「母を作ってほしい」と依頼する。野崎の「本物以上のお母様を作れます」という言葉に一抹の不安をおぼえた朔也は「自分が知らない母の一面があったのではないか?」と、手掛かりを求めて、母の親友だったという三好(三吉彩花)に接触。彼女が台風被害で避難所生活中だと知り、「ウチに来ませんか」と手を差し伸べる。 かくして、朔也と三好、VFの母という奇妙な共同生活がスタートする。その過程で朔也が知る、母の本心とは。そして「人に触れられない」苦悩を抱える三好を縛る過去、彼女だけが知る母の秘密とは。その先に浮かび上がるのは、時代が進んでも完全には理解できない人の心の本質そのものだった――。
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