172cmの長身&女性誌でモデル挑戦、関西名門大で学生日本一、クラシックバレエ経験も…今季絶好調の女子陸上・田中佑美(25)は何がスゴい?
日本の女子100mハードルにおいて、かつて12秒台は夢の記録だった。 それが、2019年に寺田明日香が初めて13秒の壁を突破すると、今では6人を数えるまでになった。世界の壁はまだまだ高いものの、着実に日本国内のレベルも上がってきている。 【写真】「えっ、何頭身なの…?」172cmの“モデルハードラー”田中佑美(25歳)女性誌でも披露の長~い手足とバキバキの腹筋。試合での迫力のハードル飛越に、爽やかなインタビュー特撮も…この記事の写真を見る その中で今季ひときわ好調なのが田中佑美(富士通)だ。 国内初戦となった4月29日の日本グランプリシリーズの織田幹雄記念は、雨に見舞われながらも、日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)らを抑えて13秒00で快勝。 5月12日の木南記念では0.6mの向い風のなか、予選で12秒94をマークし好調ぶりを示した。決勝は次戦に備えて棄権したが、翌週のセイコーゴールデングランプリでも、0.7mの向い風にもかかわらず、自己記録に迫る12秒90で日本人選手トップとなる2位に入った。なかなかコンディションに恵まれないだけに、好条件に恵まれればさらに記録を伸ばせそうだ。
向かい風の中の12秒台も「物足りなかった」
「織田記念、木南記念、セイコーゴールデングランプリを、予選、準決勝、決勝みたいに1つの試合のように捉えていました。木南記念の予選で12秒台が出て、決勝はこの大会(セイコーGGP)のために棄権したようなものだったので、12秒台は絶対、それ以上の記録をと思っていたんですけど、昨年のこの大会で出した自己ベストに及ばず、物足りなかったです」 好記録にもかかわらず、田中は反省しきりだった。 「やっぱり12秒7台が出ないと、パリが鮮明に見えてこないので……」と上を見ているからこそ、物足りなさが残った。 とはいえ、現状では女子100mハードルでパリ五輪が最も近い日本人選手が田中だ。 パリ五輪に出場するには、国内での争いの前に、有効期間内に参加標準記録の12秒77を突破するか、ワールドランキングで出場圏内(ターゲットナンバー40)に入らなければいけないが、田中は日本人最上位の33位に付けている。 「(ワールドランキングで五輪に出場するための)ポイントに関して、国内シーズンで焦らなくていいように、ヨーロッパとオーストラリアを回ってきました」 こう話すように、セイコーGGPの2位や昨年のアジア大会で3位に入った実績も大きいが、冬季には海外遠征し、室内のレースや大会のカテゴリーが高いオーストラリアのレースで着実にポイントを上げたことで初の五輪に近づいた。 「気持ち的には常にギリギリです」と話すが、パリ五輪の出場圏内で新シーズンを迎えたことはパフォーマンスにも好影響をもたらしているのだろう。
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