シュート練習で右足ミドルを放つ清水宇野

　J2清水のMF宇野禅斗（20）が、2季連続でのJ1昇格を狙う。20日のホーム山形戦は、勝てばJ1自動昇格圏の2位以内が決まる運命の一戦。大一番を4日後に控えた16日は、静岡市内で汗を流した。今夏に加入した20歳は昨季、町田でJ2優勝を飾り、J1昇格を経験しているが「個人的には2年連続での優勝がかかっているけれど、次の試合に勝って、まずは昇格を決めたい」と表情を引き締めた。 　自身の仕事を全うし、目覚めの1発も射止める。チームは直近4試合でいずれも先制点を献上。ボール奪取力が高いボランチは「まずは失点しないことが大事」と守備最優先でピッチに立つ。ただ、強烈な右足のシュートも自身の武器。この日のシュート練習でも鋭い弾道で何度もネットを揺らし「最近はゴールから遠ざかっているので狙っていきたい」と、9試合ぶりのゴールにも意欲を示した。 　町田の一員としてJ1自動昇格を決めた昨季のアウェー熊本戦では右足ミドルで先制点。会心の“昇格弾”でチームを勢いづけ、目標を成し遂げた。勝てば昇格が決まる状況は、その1年前と同じ。「そろそろ（ゴールを）取らないと。結果で応えたい」。今季も自らの足で歓喜をもたらす。【神谷亮磨】 　◆昨季のJ2熊本－町田戦VTR　23年10月22日に熊本のホームえがお健康スタジアムで行われた。町田は勝てば自動昇格の2位以内が確定する一戦で、宇野はボランチとして先発出場。0－0で迎えた前半44分、ゴール中央でボールを受けると、約25メートルの強烈な右足ミドルを左サイドネットに突き刺し、先制点を挙げた。チームは後半に2点を追加。3－0の完封勝利でJ1昇格を成し遂げた。