４回、ミエセスが適時二塁打を放つ（撮影・堀内翔）

　「オープン戦、日本ハム６－５阪神」（３日、札幌ドーム） 　北の大地に汚名だけを残して、関西へ帰るわけにはいかない。阪神のヨハン・ミエセス外野手が前日の痛恨ミスを取り返すように適時打と犠飛で２打点をマークし、左翼守備でも好捕で貢献。名誉を挽回して、「チャンスだったので、自分の状態と状況と試合の場面とか考えながら打てたので良かったと思います」と胸をなで下ろした。 【写真】オープン戦５戦全敗となった岡田監督　渋～い表情 　四回、チームが２点を先制して勢いに乗る場面だ。２死二塁で打順が巡る。前の打席では３球三振に切られたマーフィーと再び対峙（たいじ）。二回にはバットが空を切ったカットボールに反応した。舞い上がった打球は、必死に追いかけた左翼と中堅の野手の間で弾んで適時二塁打に。北海道の虎党の大歓声を浴びながら、塁上でピースを決めた。 　六回にも追加点をもたらした。１死三塁できっちりと中犠飛。２度の好機をそれぞれ得点に変えた。 　２日の日本ハム戦では捕球できなかったボールを足に当てて転がす拙守で決勝点を献上したが、この日は得意ではない守備でも「しっかり準備してました」と懸命のプレーを見せた。三回先頭の今川が打ち上げた打球に猛ダッシュして、ファウルゾーンでランニングキャッチ。好守にも岡田監督からは「いやいや、あんなもんやろ。ボールは蹴ったらアカン、野球のボールは」と愛あるイジりを受けた。 　３月に入って激しい両翼争いは続く。「結果が出たことはうれしいですけど、しっかり続けていきたいと思います」と気を引き締めたミエセス。オープン戦で主役級の活躍を重ねて、開幕スタメンに名を連ねる。