「下仁田ネギ」大凶作 農家が悲鳴「収穫量が半減」 収穫まで15カ月…異常気象直撃
寒くなり、鍋がおいしい季節になってきました。煮込むほど甘みが出る群馬県の特産品「下仁田ネギ」ですが、収穫量が激減し、大凶作に見舞われています。 【画像】「下仁田ネギ」実食の佐藤ちひろアナウンサーの表情
■農家悲鳴「収穫量が半減」
下仁田ネギの鍋がウリの店。17日、多くの客でにぎわっていました。 20代 「すごく甘くて、中がとろとろでおいしい」 50代 「太くて芯のほうからジューシーな感じ。冬場はやっぱり、あったかいネギが好きなので」 実際に食べた佐藤ちひろアナウンサーも、この表情です。 GARB PUBLIC 女将 麻穂さん 「下仁田ネギというワードが引っかかるお客様もいて、頼まれる回数も多く、みなさまからおいしいといっていただいている」 一般的なネギと比べ白い部分の長さは15センチから20センチと短く、太さは直径4センチを超えるものもある下仁田ネギ。産地・群馬県を訪れると…。 千葉県から来た人 「きょう朝6時に(家を出てきた)。また今年も(下仁田ネギを)買おうかなということで」 長野県から来た人 「やわらかくておいしいですよ」 寒い冬には欠かせない「下仁田ネギ」。しかし…。 看板 「本年 大凶作」 下仁田ネギの天丼が名物の店でも…。 御食事処 おれんぢ 佐藤匠さん 「(仕入れが)3分の1くらい減っちゃいました」 道の駅しもにた 岩崎智則駅長 「私もここで20年(の間)売ってますけど、初めて」 道の駅に下仁田ネギを納品 農家 瀬間喜代次さん 「今年は(収穫量が)5割減から6割減の人がいっぱいいる」 「(Q.収穫量が減ったことで値段は高くなった?)去年より道の駅が100円上げてくれた。去年は(1袋)600円だった」 下仁田ネギの収穫量が激減しているというのです。一体、何が原因なのでしょうか?
■異常気象直撃「育てるのが難しくなっている」
収穫体験を通じて魅力を発信しているこちらの農場では…。 下仁田ネギ農家 山田夏樹さん 「(Q.空いてしまっているところが…)この間には、本当はネギがあって。夏場の湿気とか高温で無くなってしまった」 高温多湿に弱いネギですが、中でも下仁田ネギは種まきから収穫まで15カ月ほどかかるため、気候の影響を受けやすいのです。特に今年、下仁田町では7月に最高気温が39.8℃と、観測史上最高を記録。8月には、平年の2倍に迫る雨量を観測しました。 山田さん 「そういった環境でうまく育てるというのは、とても難しくなってきました」 しかし下仁田ネギ農家は、歴史ある地元の名産品を途絶えさせないため、対策を始めているといいます。 山田さん 「例えば、ネギとネギの間に麦をまくとか。そうすると間に草が生えるんで、地温が下がるんですね。要は太陽の光をさえぎってくれる。今後、それを頑張って見つけていきたいなと思います」 (「グッド!モーニング」2024年12月18日放送分より)
テレビ朝日