「大川原化工機」国賠訴訟の控訴審、遺族の請求棄却…東京高裁
精密機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の元顧問が2021年、胃がんで死亡したのは、勾留先の東京拘置所で適切な医療を受けられなかったためだとして、遺族が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は6日、原告側の請求を棄却した1審・東京地裁判決を支持し、控訴を棄却した。
原告は同社元顧問・相嶋静夫さん(当時72歳)の長男(51)ら遺族3人。相嶋さんは20年3月、精密機械を不正に輸出したとして同社の大川原正明社長(75)らとともに外為法違反容疑で逮捕・起訴された。社長らは21年8月の初公判前に起訴が取り消されたが、相嶋さんは勾留中に体調を崩し、同年2月に死去した。