JR陸羽西線の運転再開、「25年度中」に延期 追加の地盤補強で工期遅れ
JR東日本は、国道47号の高規格道路「高屋道路」(戸沢村)の高屋トンネル(仮称、延長329メートル)の工事に伴い2022年5月から運休が続いている陸羽西線について、当初は24年度中としていた運転再開時期が「25年度中」にずれ込む見通しを明らかにした。工事現場で追加の地盤補強などの必要があり、工期に遅れが生じるため。 国土交通省山形河川国道事務所によると、高屋トンネルは地中で陸羽西線「第2高屋トンネル」の下を交差する。双方の間隔は最も狭い場所で3メートルしかない。交差地点では風化が進んだ泥岩や亀裂が多数確認されたため23年6月、同事務所は補強対策を見直すと発表した。 23年8月から進めてきた掘削は10月30日時点で155メートルを完了したが、天井の抜け落ちなどがあり追加補強が必要になった。鉄道トンネルに最も近い部分は、地質や湧き水を調べる工事を慎重に実施し、想定よりも時間を要したという。
JR東日本は工事の進捗(しんちょく)を踏まえ、改めて運行再開の時期を周知するとしている。新庄―酒田間で行っている代行バス輸送は継続する。