子どもの感謝の心が育つ「3つの良いことに感謝する練習」
子どもとゆっくり話す間もなく、あわただしく時間が過ぎてしまう……そんな親御さんにおすすめしたいのが、「3つの良いことに感謝する練習」。 感謝の気持ちを育み、親子の絆を深めるマインドフルネスのアクティビティです。 夕飯前や寝る前の、子どもと一緒に過ごす時間にぜひ試してみてください。 モンテッソーリ&レッジョ・エミリア教育研究者である島村華子先生の著書、『親子でできるモンテッソーリ教育とマインドフルネス 』より抜粋してご紹介します。 ※本稿は島村華子著『親子でできるモンテッソーリ教育とマインドフルネス 』(創元社)より一部抜粋・編集したものです。
マインドフルネスに焦点を当てたアクティビティ
マインドフルネスに焦点を当てたアクティビティは、「今」の瞬間に集中し、感謝の気持ちや自己認識を育むこと、心身のリラクセーションを促進することに重点を置いています。 親子で一緒に行うことで、親御さんも一度立ち止まり、深呼吸する助けになります。
3つの良いことに感謝する練習
【年齢】 4~12歳 (ある程度おしゃべりができるようになったら何歳でもOK) 【目的】 1 感謝の気持ちを育む 2 自己認識を高める 3 親子の絆を深める 【必要なもの】 なし 【いつ】 家族で一緒の夕飯時、寝る前の時間
やり方
1.テレビや携帯など、邪魔の入らない空間や時間を選ぶ。 2.親も子どもも、その日あったことを思い出して、嬉しかったこと、幸せに感じたこと、感謝していることを3つ考える。 親「今日感謝していることを3つ考えてみて。学校のこと、友達のこと、面白かったこと、嬉しかったこととか、何でもいいよ!」 3.1人ずつ順番に、3つのことをシェア。 子ども「今日〇〇ちゃん(クラスの友達)が消しゴムを貸してくれたこと、給食の揚げパンがおいしかったこと、逆上がりが少しできそうだったこと。」 親「〇〇君がサラダを作るのを手伝ってくれたこと。お仕事のミーティングがスムーズに終わったこと。みんなでこうやってご飯を食べられていること。」 4.どうして嬉しかったのか、感謝しているのかを、可能であればさらにお互いに聞いてみる。 5.みんなで「ありがとう」と言って会話を終わらせる。 親「みんなの嬉しかったことを聞けるのはいいね。毎日、小さなことにも感謝することが大切だよね。みんなでありがとうって言おっか。」
バリエーション
朝起きた時、出かける前に、前向きな目標や心構えをポジティブな言葉にしてみる練習。例えば、 「今日、私は自分に対して優しくすることに集中する」 「今日、私は日常の幸せに目を向けてみる」 というふうに、「私は~する」という文章を頭の中で考えて、具体的な目標を立てる。朝にポジティブな目標を設定することで、一日をより意識的かつ感謝の気持ちを持って過ごすことができる。
島村華子(モンテッソーリ&レッジョ・エミリア教育研究者)