インテル、アイルランド工場建設の資金提供でアポロと交渉-報道
(ブルームバーグ): 半導体大手の米インテルは、アイルランドでの半導体製造工場建設の資金として代替資産運用会社アポロ・グローバル・マネジメントが110億ドル(約1兆7000億円)を提供する取引について交渉の進んだ段階にある。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
同紙が事情に詳しい関係者の話を基に伝えたところによると、両社は独占交渉中で、数週間以内に合意に達する可能性がある。
世界中の大国が、インテルのような企業が自国内で次世代半導体の製造拠点を建設することに向け、何千億ドルもの資金を投じている。半導体産業の覇権をめぐる中国への挑戦という意味もあり、米国と欧州連合(EU)がこうした取り組みを主導しているが、アジアへの供給依存を減らすためのより広範な取り組みという意味合いもある。
アポロとインテルはコメントを控えた。アポロに加えKKRとストーンピークが、アイルランドのインテル施設への資金提供について以前に交渉を行っていたと、ブルームバーグ・ニュースが先月報じていた。
アポロなど3社、インテル半導体施設関連で合弁への投資検討-関係者
半導体生産の多くは現在アジアが占めているが、インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)はそれ以外の地域への製造事業多角化に取り組んでいる。
同CEOはまた、エヌビディアや台湾積体電路製造(TSMC)などに追い越され、半導体のパイオニアとしての技術的リーダーシップを回復したい考えだ。
インテルはすでに世界の半導体製造工場に巨額の資金を投じている。昨年12月にはイスラエル政府から32億ドル相当のインセンティブを得てイスラエルに250億ドルを投資すると発表していた。投資はテルアビブの南、キリヤットガットにあるウエハー製造設備の拡張に充てられるとしていた。
インテル、イスラエルに3.6兆円相当の設備投資-政府が奨励金
原題:Intel, Apollo Near $11 Billion Ireland Plant Deal, WSJ Says (1)(抜粋)
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Amy Thomson