１５日、ペルーの首都リマで開幕したＡＰＥＣ首脳会議＝ロイター

　【リマ＝大月美佳】日米や中露など２１か国・地域によるアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）の首脳会議が１５日、南米ペルーの首都リマで２日間の日程で開幕した。初日は、高関税政策を掲げるトランプ次期米政権の発足を控え、自由で開かれた貿易や投資の推進に向け、域内での協力強化を確認した。 【表】一目でわかる…中国共産党の権威「巨大化」

　冒頭、議長国ペルーのディナ・ボルアルテ大統領は「持続可能な経済成長に向けた加盟国間の協力強化が不可欠だ」と述べた。

　会議では、各国首脳らが世界貿易機関（ＷＴＯ）のルールに基づく多角的な貿易体制の維持強化の重要性などを訴えた。サプライチェーン（供給網）の強化や、再生可能エネルギーの利用促進、中小企業のデジタル化や人工知能（ＡＩ）の活用支援などの必要性についての発言も相次いだ。

　会議に出席した石破首相は２０３１年のＡＰＥＣ議長国に日本政府としての立候補を表明した。

　会議は１６日も開かれ、２１か国・地域全体で貿易や投資の自由化を図るアジア太平洋自由貿易圏（ＦＴＡＡＰ）の構想についても協議される見通しだ。会議は首脳宣言を採択し、同日閉幕する。