笹森裕貴×石川凌雅『ネルフェス2024』開催記念スペシャル対談「成長した姿をみてもらえるのが楽しみ」
いまも忘れられないネルケ作品初出演の思い出
――おふたりの初ネルケ作品の思い出を聞かせてください。石川さんの初ネルケ作品は2022年に上演されたミュージカル『刀剣乱舞』 ~江水散花雪~(肥前忠広役)です。 石川 本当に人生が変わった作品でした。舞台に出演することも、役者の方と一緒に仕事をすることも初めてだったので、稽古を通してこんなに人と仲良くなれるんだ! というのもとても印象的で。そういう出会いというか、絆を育む、みたいなことの大切さをすごく強く感じる作品でした。 ――演じる、特に2.5次元作品でのお芝居というのはどうでしたか? 石川 いまでも正解はわからないですが、その時、演出の茅野イサムさんに教えていただいた「自分が役になるんじゃなくて、役がどんどん自分になってくるんだよ」という言葉は、活動を続けていく中で実感する瞬間が出てきました。当時はよくわかっていなかったんですけどね。 ――いまとなってはどんなところが面白いですか? 石川 2.5次元作品って原作の名台詞とか決め台詞があることが多いじゃないですか。それを言える楽しみはひとつ自分の中にずっと持っておこうと思っています。 笹森 技名とかね。普段は言うことがないから。 石川 そうそう。観に来てくださった皆さんも待ち望んでいるであろうそのひと言を発する瞬間が、魅力のひとつだと思っています。 ――笹森さんの初ネルケ作品は2018年のミラクル☆ステージ『サンリオ男子』(水野祐役)です。 笹森 あの大変さはいまでも忘れられないです。舞台上でお芝居をするということが初めてでしたし、テンションが高い役だったこともあって、最初はどうすればいいかわからなかったし、どうやって役づくりしていいのかわからなかった。やっぱり最初って殻が破れないじゃないですか。よく覚えているのが、3~4分、ひとりでお芝居するシーンの稽古です。すごく緊張してしまって、顔も真っ赤になるし、声も震えるし、手足も震えました。 石川 そんな頃があったんだ、想像できない。 笹森 それを最初に経験できたのは大きかったです。