トップクラスへ「成長したい」。大成の180cmMF伊佐地晴希が好パスに加え、相手エース相手に守備でも奮闘
[5.27 関東高校大会Aグループ決勝 大成高 4-2 明秀日立高 ゼットエー] 長身ボランチが、得意とする攻撃面だけでなく、守備面でも存在感を放った。大成高(東京1)MF伊佐地晴希(3年=Forza'02出身)は前半21分、左サイドでボールを持つと、前方のスペースへ絶妙なミドルパス。これでFW伊藤雄淳(3年)が抜け出し、サイドはFW坂本青輝(3年)が同点ゴールを決めた。 【写真】「マジで美人」「可愛すぎてカード出る」現地観戦した女子アナに称賛集まる スルーパスは「1年生の時から結構色々なコーチに教えてもらったり、あとはFW、SHの選手たちと何度も何度も練習試合の時からすり合わせたりしていた」という武器。前半は巧みにバイタルエリアへ潜り込み、スルーパスへ持ち込んでいた。 相手に引っ掛けてしまっていたことを反省したものの、大事なところで1本を通してゴールを演出。また、キープ力を発揮した伊佐地は、守備面でも奮闘した。前半は自分の背後を取られるシーンもあったが、「特に後半は対人のところでまず負けないっていうことを意識しました」という言葉通りに球際で粘り強いプレーを見せた。 特に明秀日立高(茨城1)の注目エースMF竹花龍生主将(3年)とのマッチアップは見ごたえがあった。強度も特長とする竹花にしつこく寄せ続けてボールをもぎ取るシーンも。前半は竹花にアシストも許したが、「自分も結構試合前からワクワクしてて、相当力のある選手だと思ってたんで、そことやり合うっていうのはすごく楽しみだった」というバトルで負けずに80分間を戦い抜いた。 持ち味はやはり、攻撃面だ。ボールを持ってゴール、アシストをしていくためにも守備を大事にしている。「守備のところは去年とか何度も何度も言われていて。 そこで自分、(冬場に)筋トレを着実にやっていくうちに、徐々に自分の体がついていくようになって、少しずつ頑張れるようになってきた」。この日は守備でも光る動き。その伊佐地について、豊島裕介監督も高評価する。 「彼は攻撃のセンスは昔からあったんですけど、守備については僕らも粘り強く伝えてきたところがあったんですけど、なかなかそれができませんでした。でも、彼がやっぱりやってかなきゃいけないっていうところで、新チームになってからほんとにやり続けてくれて、常に相手にとっては嫌なところで、ポジションを攻撃も守備も取ってくれて、そして、戦ってくれていてくれるので、ほんとに頼もしい3年生だと思います」 今大会は初戦で決勝点を含む2得点を挙げ、準決勝でも1ゴールをマークした。ただし、本人は、「まだまだトップレベルの選手たちに比べたら守備の部分も全然足りてないと思うんで、もっともっと守備の部分も上手くなって、選手として成長したいです。まだまだ自分はもっと出来ると信じてるっていうか、もっともっと上手くなりたい気持ちがある」ときっぱり。将来のプロ入りを目指すMFはより活躍するために、スルーパスの精度や守備をレベルアップさせる。