35歳以下の若手料理人478名の頂点が決定!日本最大級の料理コンペティション 「RED U-35 2024」 緊張の舞台裏を取材
瑠璃庵 Ruri-AN (熊本県熊本市) 料理長 丸山 祥広
最初に登場したのは、熊本県熊本市の和食 「瑠璃庵 Ruri-AN」 で料理長を務める丸山祥広 (まるやま よしひろ)。 丸山は最初に各審査員の前に自身も緊張を和らげるために香りを嗅いだというレモンマートルの葉を置き、「自分がトップバッターで皆さんに最初に食べていただくので、食欲増進につながれば…」 と話した。そんな丸山の料理は、地元熊本の郷土料理から 「からしれんこん」 をモチーフにした野菜料理。同世代の生産者たちが育てた野菜を主役に自然を感じ取って欲しいという思いを 「クマモトドッグ」 という名に込めた。
cenci (京都府京都市) 料理人 中川 寛大
続いて登場したのは、京都府京都市の日本料理 「cenci」 の料理人 中川寛大。審査室で黙々と準備する姿が印象的だった。審査員からの質問に対し、「自分の料理は日本料理というジャンルでくくる料理ではない。」 という中川が調理したのは、琵琶湖産の本モロコを使った二種類の料理からなる「Futuro ~繋ぐ~(ふとぅーろ ~つなぐ~)」。素材をそのまま楽しめる料理と、普段からよく使っているというチーズをといった構成。
INA Restaurant (奈良県宇陀市) オーナーシェフ 中村 侑矢
3人目に登場したのは、今回のゴールドエッグの中では29歳と最年少となる奈良県宇陀市の 「INA Restaurant」 のオーナーシェフ中村侑矢。 中村の料理は地元奈良の魅力を伝えるために、大和野菜や地鶏など、奈良の食材を使用した「⼤和蒸し (やまとむし)」。奈良の薬膳にも使われる 「大和当帰」 を使った当帰釜に盛り付けるものだ。個人的には審査会場内でもっとも香りを感じられる料理だった。 総合プロデューサーの小山薫堂が 「もっと食べたい。」 と感想をこぼしていたのが印象的だった。
赤坂 菊乃井 (東京都) 副料理長 町田 亮治
続いて登場したのが、今回で二度目のファイナリストとなった赤坂 菊乃井で副料理長を務める町田亮治。「この時期が一番美味しい」 というハモを見事な包丁捌きを披露しながら調理を進めた。 審査員とのやりとりの中で町田は、「日本が世界にアピールできる“食”を守っていくために絶対にサボっちゃいけない。」と強く語った。そんな町田の料理名は「繋ぐ愛 未来へ (つなぐ あい みらいへ)」。さすが16年という経験と確かな技術で見事な出来映えだった。