40代で「中古マンション」購入は危険ですか? 老後の住まいに「築30年」ほどの物件を現金一括で考えていますが、どのような注意点があるでしょうか
賃貸住宅に住み続けて40代を迎えて、老後の賃料支払いに不安を感じることもあるでしょう。そのような人にとって、中古マンションの購入は有力な選択肢です。築30年くらいの物件であれば価格も手頃で買いやすいということもあります。 ただ、中古マンションを買うことにはリスクもあるのではと不安を感じる人もいるでしょう。そこで本記事では、中古マンションを購入することのメリットや注意点を説明していきます。
中古マンションを選ぶメリットとは
マンションを購入する際に、新築ではなく中古マンションを選ぶメリットはいくつもありますが、中でも1番大きいのは新築に比べて価格が安いということでしょう。日本の住宅市場では、築年数がたつにつれて建物の価格が下落するのが一般的な傾向となっています。 2021年に東日本不動産流通機構が発表したデータによると、新築後、築30年までは価格が下落していき、30年程度で下げ止まりを見せるという傾向が示されています。 したがって、価格を抑えてマンションを購入するのなら、中古マンションを選択するのが良く、また築30年程度のマンションは最もリーズナブルだといえるでしょう。 中古マンションは新築マンションに比べて流通している物件の数が多く、さまざまな選択肢の中から比較して物件を選ぶことができます。また、購入費用を抑えることで、リフォームやリノベーションに資金をまわすことができ、自分好みの住まいに変えることが可能なのもメリットです。 さらに、中古マンションは周囲に既に入居している人たちがいるので、暮らしている様子や管理状況を事前に確かめてから購入することもできます。
中古マンション購入時の注意点は
中古マンション購入時に最も注意すべきことは、建物や設備がどの程度老朽化しているのかをしっかり確認することです。建物は当然経年劣化しますし、設備も古くなれば修繕や交換が必要になります。これらをしっかりと確認しないと、購入後に不具合を見つけて困ってしまうことにもなりかねません。 中古マンションの売買では、「現況渡し」という取引条件になっていることが多く、購入後に修繕が必要な箇所が見つかっても売主は責任を負わないことになっています。したがって、物件が使用に耐えうる性能を有しているかどうか、よくチェックして購入することが大切です。 また、マンションでは将来の修繕や維持管理のために修繕積立金が積み立てられていますが、現状での積立金の残高が十分であるか、入居後に月々負担することになる修繕積立金の額が高すぎないかなどもしっかりチェックしましょう。 さらに、築年数が古いマンションには、現在の耐震基準を満たしていないものもあります。マンションに適用される新耐震基準を満たしている物件かどうかを確認して購入しましょう。 具体的には、1981年6月1日の建築基準法改正以降に建築確認が行われていれば、現行の新耐震基準を満たしていることになります。売買契約時には重要事項として説明がされる点ですので、しっかりチェックしましょう。