屋根下地に能登の木材 富山県高岡市の射水神社でふき替え
富山県高岡市古城の射水神社は、来年の遷座150年の記念事業として取り組む社殿の銅板屋根のふき替えで、下地材に能登半島地震で行き場を失った能登産の木材「アテ」を活用する。今秋から最重要部分の本殿内陣のふき替え工事が進められている。 能登半島で広く造林されているアテは「能登ヒバ」とも呼ばれ、石川県の県木に指定されている。適度な油分を含み耐久性も高いため、雪が多い北陸の屋根材として適しているが、地震で発注が減ったという。同神社は復興支援につなげようと、下地材として用いることにした。 横4メートル、縦18センチ、厚さ15ミリに加工したアテを敷き、防水シートを張って銅板をふく。アテの板は全体で千枚使用する。工事は来春までに社殿の大部分が完了する見通し。同神社は「越中と能登が一体となって立ち上がる足掛かりになればいい」と話した。