韓国・チェジュ航空機事故、着陸失敗の原因はバードストライクか、2人生存確認
一部の鳥がエンジンに吸い込まれたように2~3回、「ポン」という音とともに右側のエンジンから炎が見えたとチョンさんは説明する。旅客機は再び上昇したが、高く上がれなかったようだとも証言している。 これまで複数のメディアが報道した事故映像では、空港上空を通過した機体の右側から瞬間的に火花と煙が噴出する様子がわかっている。 国土交通省のチュ・ジョンワン航空政策室長は12月29日、同日午前8時57分ごろに務安空港の管制塔が事故機にバードストライクへの警告を出し、その1分後の午前8時58分に事故機の機長が遭難信号「メーデー」を要請したという。
事故機のフライトレコーダーは回収され、ボイスレコーダーは現場の状況をみながら回収するという。 一方で、事故原因は務安空港の滑走路の短さという指摘が出ていた。しかし、同空港の滑走路の長さは2800メートルであり、着陸には十分な距離であり、それで事故が起きたとは考えにくいと国土交通省は明らかにした。 事故機の機長の飛行経歴は6823時間、副機長は1650時間だ。今回の事故の正確な原因が明らかになるまでには、数カ月から数年かかるものとみられている。
■地元では国際線利用で人気の空港 全羅南道消防本部は同日、務安空港庁舎で搭乗者家族に対する説明で、「塀と衝突した後、機体から乗客が飛び出した。生存可能性はほとんどない」と述べた。 務安空港がある全羅南道や光州市には光州空港があるが、ここは国内線のみ就航しており、同地域から国際線を利用できる最も近い場所が務安空港となる。 仁川国際空港など他の国際空港まで行く必要がなく、空港の駐車場も無料で利用できるため、地域住民から利用しやすい空港でもある。
とくに12月8日からはタイのバンコクや日本の長崎、台湾の台北、マレーシアのコタキナバルなどへの運航も開始した。利用客数も2023年には25万人となり、2024年は10月までの利用者が28万人となっていた。
ソウル新聞