JALのボーイング787型機の機内検証 ── 何を確認するのか立ち会った
日本航空は12月1日、新型シートを装備するなどして居住性を向上させたボーイング787型機をフランクフルト線に就航させました。空の旅が快適になる一方で、機内のレイアウトが変わると、客室乗務員らが提供するサービスにも影響がでてきます。そのため、これまでと同じサービスが提供できるよう、就航前に機内を調査・確認する「機内検証」という作業が行われます。その「機内検証」にTHE PAGEが立ち会うことができました。実際にどのような確認が行われるのか見てみましょう。
まずはレイアウトなどの調査・確認
仕様を確認するのは、機内サービスに携わる客室乗務員や空港スタッフを統括する部門のほか、航空券予約部門などの社員です。 客室乗務員は新しくなった機内のレイアウトや荷物棚、調理場と配膳のための通路配置、機内エンターテインメントの使い方などについて調査・確認の上、それらの情報を客室乗務員全体で共有し、就航へ備えます。 予約を管理する部署では、仕様変更後の「窓なし席」や「リクライニング不可席」といった座席の確認のほか、医療用機器の設置可否といった情報を収集して座席表に反映することで、予約時の乗客からの要望に対して適切な座席を提供できるように備えます。
大型楽器の持ち込みも実際にチェック
飛行機の持ち込み手荷物のなかには、貨物室に預けられずに機内へ持ち込まれる、特殊で大きな荷物があります。例えば、大型楽器などです。貨物室に預けると、湿度によってゆがんだり、運搬中に破損する恐れがあったりするため、座席を別に購入して機内へ持ち込むといったケースがあります。大きな荷物が機内に運び込まれた際、適切に座席に固定出来るかどうかを確認するためのチェックが、実際にチェロのケースを使って行われました。
乳幼児・子ども向けサービスを確認
乳幼児連れの乗客向けには、日本航空では予約の際に申告することで、乳幼児向けの搭乗補助用品を貸し出すサービスを行っています。今回の機内検証ではそれらを各クラスの新仕様シートに設置できるかを確認するためのチェックが行われました。 このチェックは、主に空港での乗客の案内や出発内の準備作業などを担当する空港スタッフを統括する部門の社員が行います。 ちなみに、機内で貸し出される乳幼児向けの搭乗補助用品は、10.5kgまでの乳児が利用できるベッドタイプの「ベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)」と、座席が確保された乳幼児向けの「チャイルドシート」があります。