独ルフトハンザ9%減益、第3四半期 運賃単価低下や外国航空と競争厳しく
Joanna Plucinska Rachel More Ilona Wissenbach [ロンドン/ベルリン/フランクフルト 29日 ロイター] - ドイツ航空大手ルフトハンザグループが29日発表した2024年7―9月期(第3・四半期)決算は、営業利益が前年同期比9%減の13億ユーロ(14億1000万ドル)だった。ただ、同社が調査したアナリスト予想の平均とおおむね一致した。 減益要因は、主力のルフトハンザ航空の運賃単価(イールド)低下に加え、ストライキ関連のコストが増えたことだ。 また、中国や中東湾岸諸国など外国の航空会社との競争も響いた。特に、ロシア領空の飛行が可能な中国航空会社との競争は依然苦戦しており、フランクフルト─北京路線の運休につながっている。アジア太平洋地域におけるイールドは14%低下した。 中東情勢の不安定化に伴う予測不確実性も業績の足を引っ張った。 アナリストらはルフトハンザ航空の場合、企業が社員出張で利用する際の需要低迷も要因という。 カーステン・シュポア最高経営責任者(CEO)は声明で「航空機の納入遅延やドイツのハブ空港での定時運航に関する問題、不利な規制上の条件が大きく響いた」と指摘した。 ただ、同社は24年12月期(通期)営業利益予想を従来の14億─18億ユーロで据え置いた。航空券予約需要が継続していることに加え、来年に航空券価格の安定化や上昇が見込まれる上、コスト削減も進めているためという。