東京よりヒドイかも…大阪・週末はビジホでも2万円台! 大阪在住記者に聞く「狙い目穴場エリア」
日本人向けの「ビジネスホテル」週末高騰のワケ
また、平日が安くて週末が高いのには、もう1つ理由がある。訪日客の中でも、大阪は「リピーター」が多い。 韓国、台湾、香港などと大阪は、東京よりも距離的に近い。韓国だと、飛行機の便が格安航空会社(LCC)を中心に多く、ソウルや釜山のほか、大邱や清州なども直行便がある。片道1、2時間のフライトで、日本行きはまるで国内線感覚なのだ。 平日は働き、週末は日本でリフレッシュしに、まるで毎月「通い」状態の韓国人にとって、高級ホテルに毎回泊まる必要はまったくなく、ビジネスホテルで十分。実際、日本国内の都市部でビジネスホテルチェーンに泊まると、韓国や台湾などの訪日旅行客に遭遇することが、コロナ後さらに増えた。日本のビジネスホテルが外国人にとっても「コスパがいい」のがSNSから一気に広がったのかもしれない。 ◆日本人には高くても、インバウンドから見れば1泊2万円はまだ安い? 大阪で週末に予約可能なホテルの数自体は、実際ゼロではない。だが、梅田エリアなどだと軒並み1泊2~3万円ほどする。一方、東横INNなどの金額の安いホテルは空室がまったくない。 先の金額一覧を改めて見ると、東横INN以外、週末が平日のほぼ2倍など「強気価格」となっている。 客室稼働率の高さに加え、海外から見ると日本は円安かつ物価安。筆者が最近訪れたシンガポールや香港でも立地が良い3つ星程度のホテルは1泊2、3万円ほど、パリなどヨーロッパでは特に西側諸国の都市はもっと高かった。外資系ホテルにしてみれば、大阪のような規模の人気都市と海外の他都市を比べれば、1泊2、3万円でも強気というより適正価格なのだろう。 ◆地元在住記者おすすめ、大阪のホテル「穴場」エリア 筆者は大阪生まれの大阪育ち、今も大阪府内に在住する。その立場から、今の大阪で「穴場」と思えるエリアを紹介したい。 まず、立地的に便利なのが、梅田やなんばのほか、新大阪なども通る「大阪メトロ御堂筋線」沿いの駅近ホテル。大阪メトロ御堂筋線はどの駅でも、東海道・山陽新幹線の新大阪駅から乗り換えなしのメリットが大きく、大阪の中心部どこへ行くにも便利だ。 御堂筋線と並行して走る大阪メトロの四つ橋線、谷町線、堺筋線などのうち、「大阪メトロ四つ橋線」は最も御堂筋線に近い。四つ橋線沿いのホテルに泊まると、御堂筋線の駅まで徒歩圏内。スーツケースなど荷物があれば、歩く距離は少しでも短いほうがいい。「肥後橋駅」や「四ツ橋駅」などにも、大手ビジネスホテルチェーンがいくつかある。 また、阪神またはJRの「尼崎駅」周辺のホテルも、大阪市内に比べるとまだ安く、大阪駅(梅田駅)まで新快速や特急などで1駅。JRだと新大阪駅から乗り換えなしで、京都や神戸なども実は乗り換えせずに行ける。尼崎は兵庫県だが、地元民からすれば距離的に大阪市内とほぼ変わらない感覚だ。 少し離れるが「堺」まで範囲を広げてみるのも手。南海難波から堺まで南海本線、堺東まで南海高野線でそれぞれ約10分。堺市は政令指定都市なだけあり、東横INN、スーパーホテル、ダイワロイネット、アゴーラなど国内のホテルチェーンがそろう。 今の日本で、大阪を含めた人気の都市部でホテルを少しでも安く予約するには「予定が入った段階で、とにかく早く予約だけでも入れておく」のが鉄則。また、ビジネスホテルは、観光客向けのリゾートホテルやシティホテルなどと異なり、数日前に空室が出たり金額が下がったりすることも。とにかく今の出張ホテル探しは、粘り強く探すこと。若干不便になるものの郊外の駅近ホテルまで視野に入れてほしい。 取材・文・写真(4枚目):シカマアキ
FRIDAYデジタル