東京よりヒドイかも…大阪・週末はビジホでも2万円台! 大阪在住記者に聞く「狙い目穴場エリア」
「特に週末は悲惨」…’19年比で1.5~1.8倍に!
ホテルが今、とにかく高い。特に、東京都内などは週末になると、大手ビジネスホテルチェーンで「1泊2万円」というのも珍しくない。これは都内だけの問題ではもはやなく、逆に首都圏から例えば大阪へ出張する人からも「大阪も最近ホテルがとても高くて困っている」とよく聞く。 都内では「徹夜組」まで発生して長蛇の列… 外国人が“日本各地の運転免許試験場”に殺到しているワケ 世界展開するオンライン旅行会社「エクスペディア」によると、大阪のホテルなどの平均宿泊費は、コロナ禍以前の’19年と’24年を比べると、1.5~1.8倍に上がっているという。そして、どの国からエクスペディアなどを通じて宿泊予約したかの上位は、米国、韓国、香港、カナダ、台湾の順だった。※エクスペディアとHotels.comのデータに基づく(’19年1~12月、’24年1~10月) 大阪の中心部、梅田エリアの主なビジネスホテルが今どのくらいなのかを調べてみた。すると、金額に関しては「平日はまだ安い、週末は非常に高い」という傾向に加え、違う側面もいくつか見えてきた。 ◆稼働率は全国1位…大阪のビジネスホテル「料金比較」でわかったこと 大阪市内の主なビジネスホテルチェーンで、現在の宿泊代金が以下の通り。平日と週末で比較してみた。(12月11日(水)/12月14日(土)、1泊1室1名利用。エクスペディアより抜粋/特記以外、11月20日調べ) ・東横INN梅田中津1 7965円/※大阪府内すべて空室なし ・ドーミーイン大阪谷町 1万4529円/2万6477円 ・アパホテル&リゾート<大阪梅田駅タワー> 1万1069円/2万827円 ・ヴィアイン梅田 1万3538円/2万7239円 ・スーパーホテルPremier大阪本町駅前 1万1530円/2万3903円 出張の場合、会社によって「1泊9000円まで」「1泊1万2000円まで」といった規定が基本ある。平日の中日であればまだなんとか見つけられても、週末になるとかなり厳しい。 「東横INN」は、他のホテルほど週末の予約状況で金額が高騰しないため、出張族を中心に人気が高い。そのため、都市部の東横INNは、予約開始後すぐ満室となるなど、今かなり予約が取りづらい状況だ。 ちなみに、ビジネスホテルを含む宿泊施設全体の客室稼働率は、国土交通省の発表(’24年7月 第2次速報)で、大阪76.3%は、東京(76.1%)を抑えて全国1位。’19年7月より1.9%減っているが、前年’23年7月より8.9%増え、これも都市部の中では伸び率が高い。データからも「大阪人気」を物語っている。 ◆万博まであと半年、国内外PRで「大阪」知名度アップ 大阪のホテルが高いのは、東京とは異なる事情がいくつかある。その1つが、今から約半年後に開幕する「大阪・関西万博」だ。 この万博には、世界中から来場者が大阪を訪れると予想される。「大阪・関西万博 来場者輸送具体方針」(アクションプラン)によると、来場者数は約2820万人、そのうち国内来場者が約2470万人(88%)、海外来場者が約350万人(12%)との想定だ。国内来場者で、近畿圏内は約1559万人(63%)、近畿圏外は約911万人(37%)を見込む。 国内の近畿圏外および海外からの来場者、その多くは大阪で宿泊することとなる。国内外でのアピールに加えて「もうすぐ万博を開催する都市」とのことで、海外でも大阪の知名度は上がっている。 ◆空前のホテル開業ラッシュ…でも「出張マン」「平民」は蚊帳の外? その万博にも合わせ、大阪市内を中心に今、ホテルの開業が相次ぐ。 ホテルの開業ラッシュとはいえ、価格帯がかなり高めのホテル、かつ外資系が多い。例えば、7月31日に開業したばかりの大阪駅直結のホテル、THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collectionは、平日でも1泊1室で7万円近くする。直近および今後に開業する大阪のホテルは、富裕層およびインバウンド客をターゲットとしているのは明白で、出張先のホテル探しで今、大変な目に遭っている日本人ビジネスパーソンにはまったく恩恵がないと言える。