イースタン・ヤクルト戦で勝利を挙げた西口２軍監督（左）（カメラ・清水　武）

　西武が西口文也２軍監督（５１）に来季の新監督就任を要請する方針を固めたことが２３日、分かった。今季は松井監督が成績不振の責任を取って５月に休養。交流戦から渡辺ＧＭが監督代行を兼任して立て直しを図ったが状況は好転しなかった。１０日には３年ぶりの最下位が決定し、球団ワーストの８４敗を更新するなど低迷。球団は来季の再建へ向けて西口２軍監督に託す考えを固めた。 　現役時代は２１年間にわたり西武一筋でプレー。細身の体をムチのように使い、９７、９８年には最多勝を獲得した。リーグ連覇に貢献するなど通算１８２勝。１５年の引退後は１軍投手コーチなどを歴任し、２２年から２軍監督を務めている。近年のチーム事情を熟知していることに加え、今季は２３日時点でイースタン３位につけて優勝争いに加わるなど好采配も見せており、再建へうってつけの存在ともいえる。 　西口２軍監督はこの日、イースタン・リーグのヤクルト戦（カーミニーク）で指揮を執ったが、コメントはしなかった。球団は今後、正式に就任を要請し、来季へ向け体制づくりを進める。 　◆西口　文也（にしぐち・ふみや）１９７２年９月２６日、和歌山県生まれ、５１歳。県和歌山商から立正大へ進み、９４年ドラフト３位で西武入団。９６年から７年連続で２ケタ勝利を記録し、９７、９８年には最多勝を獲得してリーグ連覇に貢献。沢村賞を１度、獲得した。３度の“ノーヒットノーラン未遂”があった。４３６試合に登板し１８２勝１１８敗６セーブ、防御率３・７３。１８２センチ、７７キロ。右投右打。