難しく考えなくても大丈夫! 使いやすくなった新しいNISA
2024年1月からNISA制度が新しくなります。きっと、「NISA」という言葉は知ってはいる、「NISAはお得」ということを耳にするという方は多くいらっしゃるでしょう。けれど、「お得って聞くけれど、よくわからない」という方もいらっしゃいます。NISAは何がお得なのか、2024年からの新NISAはどう変わるのか、見ていきましょう。
NISAって?
NISA(少額投資非課税制度)は、文字どおり、利益に課税されない制度です。通常、株や投資信託を売って得た利益や配当金や分配金には、20.315%(所得税15.315%・住民税5%)の税金がかかります。しかし、NISA口座で買った商品については、この利益に課税されないのです。これが「お得」といわれるところです。 ただし、非課税枠(年間投資限度額)と非課税運用期間に制限があります。今のNISA制度には、「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類があります。 年間投資限度額は、「一般NISA」は年間120万円、「つみたてNISA」は年間40万円。非課税運用期間は「一般NISA」は最長5年、「つみたてNISA」は最長20年となっています。 非課税運用期間が5年しかない一般NISAは、翌年のNISA枠があればロールオーバーして運用を続けることができます。しかし、制度改正があれば、ロールオーバーできなくなってしまいます(今回の制度改正がそのパターンです)。 また、毎月コツコツ投資信託を購入するつみたてNISAで買える商品は、金融庁の基準を満たした投資信託に限られます。購入時の手数料が掛からず、運用時の手数料も安く、毎月分配金を出すものは除外されて、初心者が、長期・分散・つみたてで資産づくりをするのに向いている商品です。 ただし、今の制度では「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらかしかできません。そのため、つみたてNISAでは年間投資限度額が少ないから、限度額が大きい一般NISAで投資信託のつみたてをしている人もいます。しかし一般NISAは非課税運用期間が5年しかありません。制度変更でロールオーバーができなくなる不安を抱えながらの運用です。 図表1