<山口勝平>「らんま1/2」最終回は「やっぱり僕が演じたい」 早乙女乱馬役への思いを聞く JR上野駅でコラボも開始
アニメを手掛ける宇田鋼之介監督が目指すのは、原作を重視した作品作りだ。それだけでなく前作のアニメも大切にし、端々にオマージュをちりばめている。
なかでも1話の構成は、前作と同じ。前作を知っている視聴者には懐かしく映った。それは山口さんも同様で「1話は、演じていてジーンときました。35年たっても、せりふ回しを覚えているものだなって」と振り返る。しかし、過去をそのままなぞったわけではない。
「最初のアフレコでは前作の芝居を追いがちな部分もありましたが、乱馬が風呂に入っているシーンで変わったと思います。女らんまの姿で天道家へやってきたものの、湯に入って男に戻った乱馬が『う~ん、どうすっかな~。どうせばれるんだし、このまま出ちまえ』っていうせりふ。
宇田監督に『もっと“いい加減”でいいです。それほど真剣には考えていなくて、一応言っているだけという感じでいいんじゃないですか』って言われて。確かにその方が乱馬っぽい。宇田監督の方向性が出ていて、原作のテンポに近い感覚。そういうことを話し合いながら作れているので、楽しいですね」
今回の『らんま1/2』でお気に入りの一つはエンディングだ。シンガー・ソングライター「りりあ。」さんの「あんたなんて。」で、素直になれない乱馬とあかね、2人の関係があかねの視点で表現されている。
「泣いちゃうでしょう? 初めて見たとき、本編の懐かしさにもうるっときたんですけれど、エンディングを聞いた瞬間、『ごめん、泣くわ!』ってなりました」
◇声優人生「乱馬に始まり乱馬で終わる!」くらいの覚悟で
今回のアニメ化が発表された際、「『らんま』は僕のルーツ! 乱馬を演じる一瞬一瞬を大切にして、声優人生、『乱馬に始まり乱馬で終わる!』くらいの覚悟で演(や)らせていただきます!!」とコメントを発表した山口さん。
「いわゆる少年・青年の主人公役は、この乱馬でたぶん最後かなと、思ったりもする」と口にする。