五十嵐有紗、桜本絢子組が決勝進出「気持ちの勝負だった」79分死闘…バドミントン全日本総合
◆バドミントン 全日本総合選手権 第5日(29日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ) 女子ダブルスの準決勝が行われ、五十嵐有紗(BIPROGY)、桜本絢子(ヨネックス)組が19―21、21―18、21―19で福島由紀(岐阜Bluvic)、松本麻佑(ほねごり)組に競り勝ち、決勝進出を決めた。 五十嵐は「終始、我慢試合。サクが我慢してくれて、私は何もしていないぐらい」と相方に感謝。桜本は「最後は気持ちの勝負だった。出だしからラリーが多く、改めて1点を取る難しさを痛感した。第2ゲームから2人の攻撃がかみ合った。2人で1点を取りにいけました」と充実の汗をぬぐった。 第1ゲーム(G)を取られたが、粘り勝った。第2Gを取り返し、迎えたファイナルG。12―11の競り合いで桜本が後衛からスマッシュを出し、相手の体勢を崩すと、今度はドロップショットで得点。13―12では桜本のスマッシュから3連続。福島、松本はともに別のペアで世界ランク1位に立っている実力者同士の新ペア。シーソーゲームが続いたが、五十嵐、桜本組が20―18でマッチポイントを握る。最後まで相手に粘られたが、20―19で桜本が後衛から展開し、前衛の五十嵐のドロップショットで決めた。桜本は「第2Gから打ち分けを意識し、2人の攻撃がかみ合った」と手応えを得た。 五十嵐は、渡辺勇大(BIPROGY)と組んだ混合ダブルスで、パリ五輪では日本バドミントン史上初の2大会連続の銅メダルを獲得。五輪後に13年間ともに歩んだ“ワタガシ”ペアの解消を発表。前回の全日本総合覇者の桜本とペアを組み、28年ロサンゼルス五輪を目指すことに決めた。五輪後からラリーが続く展開が多い女子ダブルスの練習を重ね、フィジカルも強化。持ち前のスピードが発揮され「やっと試合で生きてきた。ミックスの時は少しデブっていたが、女子ダブルスとしての体が作れてきている」とうなずく。 決勝は、この後に準決勝が行われる、今夏のパリ五輪銅メダルの志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)と大竹望月、高橋美優組(BIPROGY)の勝者と対戦する。準決勝は五輪経験のある3人とコートに立っていた桜本。「強い3人。自分は挑戦者として挑んだ。苦しい試合を乗り越えたので、最後まで優勝して、優勝を目指して頑張りたい」と意気込んだ。
報知新聞社