10月の食品値上げは年内最大の2911品、酒類・飲料が最多-帝国データ
(ブルームバーグ): 10月の食品値上げは2911品目にのぼるとの調査結果を帝国データバンクが30日、発表した。酒類・飲料や加工食品などで大規模な値上げがあり、4月の2897品目を上回って年内最大の値上げラッシュとなる。
食品分野別では酒類・飲料が最多の1362品目で、10月全体の46.8%を占める。ハム・ソーセージ製品などの加工食品が673品で続く。菓子は237品で、うち半数超がチョコレート関連製品だった。
2024年の値上げ要因で最も多いのは「原材料高」の92.7%。チョコレートやコーヒーなどは猛暑や干ばつによる不作を受け、一部原料の価格が上昇した。「物流費」は68.6%、「円安(為替の変動)」は28.4%だった。
アサヒ飲料が「カルピス」や「三ツ矢サイダー」などの飲料を10月1日から最大23%値上げし、やおきんはスナック菓子「うまい棒」の希望小売価格(税抜き)を12円から15円に引き上げる。両社は原材料価格や包装資材費・物流費などの上昇を値上げの理由としている。
11月以降は総じて落ち着いた推移となり、24年通年の値上げは前年の4割程度の水準となると帝国データバンクは想定する。調査は主要食品メーカー195社を対象に実施した。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Kazuyo Sawa