「どうやって直すか、直せるかどうかもわからない」国の名勝『白米千枚田』に関わってきた77歳男性...地震で妻と長男を亡くした今「千枚田が生きがいなので関わっていきたい」
地区全体が孤立状態となり、数日後にようやく救助活動が始まりましたが、思うようには進みませんでした。 (出口彌祐さん)「どうしても大型の重機じゃないといけないということで、もうどうしようもなくて待っていました。ジリジリジリジリと日が経つし。(Q見つかったのは?)1月16日ですね。なんか後悔やら早く見つけてほしいのやら…実感がなかなかでてこないというか」
「千枚田が生きがいみたいなところがあるので関わっていきたい」
遺体の損傷が激しかったため、DNA鑑定で妻と長男であることが確認され、火葬することできたのは地震から1か月以上経った2月3日でした。 (出口彌祐さん)「待つのは長かったけど1か月もう経ったのかなって。いろいろね、複雑ですね」 現在、出口さんは金沢市の避難所に2次避難をしていますが、なるべく早く輪島に戻りたいと話します。 (出口彌祐さん)「できるだけ輪島に拠点を持ちたいと思っているんですよ。輪島に拠点を持って、千枚田にこれからも、せっかくやってきたので愛着もあるし、生きがいみたいなところがあるので関わっていきたいなと」
去年11月、朝市を取材した際には自家製の立派なタコの干物を紹介してくれました。 (道下睦美さん)「ここが私のお店。こんな姿になりました」 火災で多くの店舗が焼失した朝市。道下さんの露店も焼けてしまいましたが、市の中心部から車で10分離れた自宅と作業場は大きな被害を免れました。作業場には去年取材したときに見たタコの干物がありました。
(道下睦美さん)「これは製品になってまだ朝市に持って行ってないやつだったので。(Qお店さえ出せればまた商売を始められる?)そうですね、屋台も燃えちゃったんであれですけど、復活となったら屋台つくってまたタコやりたいです」
金沢で出張朝市を開催へ「朝市の火を消さないように」
2月6日、道下さんの姿は金沢にありました。商工振興会などが立ち上げた会合に参加して、40店舗の露店が出店する「出張朝市」を3月23日に金沢市で開くことを決めました。朝市通りでの営業再開の見通しが立たない今、出張朝市で生計を立てながら、再び輪島の地で営業再開を目指すといいます。 (道下睦美さん)「とりあえずこっちの朝市が復活するまで、朝市の火を消さないように。また来てください。新しい朝市も金沢の朝市も遊びに来てください」