<夢の舞台へ’21センバツ八戸西>選手紹介/1 /青森
19日に開幕する第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に八戸西が21世紀枠で初出場する。夢の舞台に向け日々練習を重ねる選手たちの横顔を紹介する。【南迫弘理】 ◇最速143キロ右腕 福島蓮投手(2年) 189センチの長身から投げ下ろす最速143キロのストレートが最大の武器。スライダーやフォークなどの変化球も投げ分ける本格派右腕のエースだ。秋の県予選では5試合すべてに先発し、28奪三振をマークした。 昨秋の県予選決勝では八戸学院光星に決め球のフォークを攻略された。決め球を生かすためのストレートの重要さを痛感し、冬の間は制球力を上げることに力を入れた。コーチの指導の下、股関節に体重を乗せて投げるフォームに修正し、ストレートのコントロールが安定し、球威も増した。 高校入学以来、食べる量も増やし、体作りにも励む。2年間で10キロの増量に成功した。目標はセンバツで150キロを投げることだ。「これまで支えてくれた人たちに恩返しをしたい」と勝利を誓う。 ◇配球ほぼ一任 藤本楓都捕手(2年) 試合中の配球のほとんどを一任されている。プロ野球の試合を見ながら、自分ならどう配球するかを常に考えているといい、小川貴史監督からは「チーム一の野球頭脳」と評される。 昨年の秋、練習でベースを駆け抜ける際に転倒して右腕をひねり、靱帯(じんたい)を痛めた。秋季県大会にはなんとか出場できたが2回戦で痛みがぶり返して交代した。悔しい思いを胸に地道に練習を続け、東北大会では出場した2試合でマスクをかぶった。 目標はソフトバンクの甲斐拓也選手。冬の間は投手の決め球を後ろにそらさないよう、重心を低くすることを意識して練習を重ねた。甲子園の舞台では「守備の指示を出してうまくチームを引っ張り、楽しんでプレーしたい」と初戦を待ち望んでいる。