日本のメロン(3万円)が“競馬の聖地”で大好評!「ダービーデー」に行ってみた エリザベス女王が果たせなかった夢とは?
日本の高級メロンが大活躍!
一方、このレースの前にJocky Club Room と呼ばれるVIP室では、あるイベントが行われていた。最終レースで副賞として贈られる「静岡クラウンメロン」の試食会だ。 「静岡クラウンメロン」は現在、ロンドンの高級百貨店ハロッズで1個150ポンド(約3万円)で売られている。日本の林大使や日本から駆け付けたJRAの吉田理事長が見守る中、実は「クラウンメロン」のルーツはイギリスで、1925年に静岡で生産が開始されたという秘話も披露され、奇しくも来年が100周年を迎えるという話に会場は一気に盛り上がった。 イギリスのものに比べてかなり甘味豊かなメロンを口にした来場者たちは「こんなメロンは初めて」、「来週にでもハロッズに買いに行く」と語るなど大好評だった。 その「静岡クラウンメロン」が賞品として贈られる最終レースの「JRA東京トロフィーステーク」。出場馬の名前を見ていると、目に入ってきたのが「Mr.Wagyu」。調べてみると、アイルランドの馬で騎手もアメリカ人ということで、日本とは関係なかったのだが、記事の見出しにするには「JRAステークスでMr.Wagyuが勝利。日本の高級メロン贈られる」という文言が良いなと勝手に思いながら、応援の意味も込めて、Mr.Wagyuの馬券を10ポンドほど買う。しかし、結果は2着。少し残念だったが、レースに勝ったMistyGreyの馬主の老婦人が賞品のメロンを前に涙を流しながら喜んでいたのを見て、温かい気持ちを抱きながら競馬場を後にした。
田中 雄気