【致死率30%】『人食いバクテリア』去年患者941人...今年も過去最悪ペース「朝に何かおかしいな...と思ったら夜には意識無くなる」予防は?治療は?専門家が解説
――その致死率は30%とされる「人食いバクテリア」去年、過去最多の941人、それが今年は去年の同時期と比べて120人から338人、3倍近くに増えている過去最多のペースです。 【画像を見る】過去最悪ペースのグラフ 医師に「腕を切断するかも」と言われた患者は「この痛みから解放されるなら何でもいい」 (大阪公立大・院 城戸康年教授)人食いバクテリアは、以前からあって、特に2000年代後半ぐらいから、徐々に増えだしました。特にヨーロッパを発祥とするこの病気を起こす細菌の中にも、大きい病気を起こしやすい悪い細菌がいてそれがヨーロッパから広がって2010年代以降も右肩上がりで広がっていました。それが2020年以降のコロナで、3年だけごそっと抜けたというイメージで、基本的には流行がずっと続いている感じです。
子どもの溶連菌が悪化して、劇症化することは?
――いま患者数が増えているのか「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」です。主にはA群溶血性レンサ球菌、他にB群・C群・G群が原因となる場合もあるそうです。同じA群溶血性レンサ球菌が原因となるのが、子どもがかかりやすい、「溶連菌感染症」よく聞く病気です。この溶連菌による感染症の中で、なぜか劇症化してしまうものが「人食いバクテリア」なんです。 (城戸教授)まず溶連菌というのは、子どもの咽頭炎だけでなく実はほかにも病気を起こして、例えば皮膚のとびひとか、腎臓の病気とか、いろんな病気を起こします。中でもA群溶血性連鎖球菌の中に、悪い遺伝子というか、変わった遺伝子を持ってるものがあり、それが全ての原因ではないんですけど、そういう悪いのが、短時間で一気に全身に広がっていくような病気になりやすいです。 ――子どもの溶連菌が悪化して、劇症化することはあるんですか? (城戸教授)基本的には同じ一つのバクテリアが感染すればそれだけで劇症型が起きるわけではないので、様々な要因があるんですけど、一般的には、子供は比較的、劇症型にはなりにくい。基本的には高齢者というか、年齢が上の人の病気で、最近のトレンドとしては、50歳未満が比較的増えてきている状況です。