「年収700万円」の地方公務員。結婚のため賃貸マンションへ申し込んだら「審査否決」と連絡が! 借金やローンもないのになぜ? 審査に通らない理由と対応策を解説
公務員でも賃貸審査が否決になる理由
それでもまれに、公務員や医師の人でも「審査否決」になるケースを見てきました。 今回の相談者のように、「借金もローンもないのになぜ?」と困惑し、理由を聞かれたこともありますが、入居審査に関しては賃貸保証会社に一任しており、不動産会社が理由を確認することはできません。そのため、以下のようなケースが考えられると伝えしていました。 ・クレジットカードの滞納 ・携帯の分割払いの滞納 ・公共料金の滞納(ただしカード払いの場合) ・前住居で家賃滞納 信販系の保証会社で賃貸審査を通す場合、クレジットカードや携帯の分割払い、公共料金(ただしカード払いの場合)の滞納履歴が審査に影響を与えることがあります。 個人信用情報機関に延滞者として登録されてしまい、5~10年は履歴が残り続けます。 全国賃貸保証業協会(LICC)に加盟する保証会社で賃貸審査を通す場合は、家賃滞納の履歴が加盟店で共有されるため、該当者は新たな賃貸契約で「審査否決」となる可能性が高まります。
審査が否決された際の対処法
万が一賃貸審査が「否決」となっても対処法があります。 不動産営業として、筆者は以下の方法を提案してきました。 ■配偶者(妻)の名義で審査に申し込む 結婚する場合、配偶者(妻)の名義で審査に申し込むのも手です。まず、クレジットカードや携帯の分割、家賃等の滞納状況などのヒアリングを行います。その上で安定した収入をもつ正社員などであれば、信頼性が評価されるでしょう。 ■別の保証会社で再審査を依頼する 別の保証会社を利用するのも効果的です。保証会社によって審査基準が異なり、他社の審査を受けると通過する可能性が高まります。信販系の保証会社は厳しい審査を行うことが多いですが、協会系や独立系の保証会社を利用することで、審査に通りやすくなることもあります。
まとめ
元不動産営業の筆者の経験をもとに、賃貸審査が「否決」になる意外な理由と対処法について解説しました。年収や職業に関係なく、クレジットカードや携帯の分割払い、過去の家賃滞納など、信用情報の履歴が審査に影響することが少なくありません。収入に自信があっても、思わぬところで「審査否決」となるケースもあるのです。 仮に審査が否決されたとしても、別の保証会社での審査や、配偶者の名義で申し込むなど、ほかの選択肢を検討することで通過の可能性が高まります。本記事が、賃貸審査で悩む人の適切な対策を見つける一助となれば幸いです。 出典 一般社団法人全国賃貸保証業協会 登録する情報と登録期間 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部