【ふるさと納税】今年は“値上がり予想”の「卵」が人気!“片付けのプロ”が整理整頓してくれるユニークな体験型返礼品も話題
船の燃料費高騰が影響!海産物は“値上げ”で“質”をキープ
今年は、福島第一原発の処理水放出による輸出の減少や燃料費高騰などの影響を受けた漁業関係者を支援するべく、水産物を積極的に購入しようという動きが活発化。北海道のホタテなど海産物への寄付額も倍増した。
しかし、燃料費高騰や梱包材などの値上げの影響で、返礼品の値上げに踏み切らざる得ない状況となった漁業関係者も多くみられた。三重県尾鷲市の返礼品「尾鷲まるごとヤーヤ便」もそのひとつだ。「尾鷲まるごとヤーヤ便」は、尾鷲市自慢の特産品がたっぷり詰まった大人気の返礼品。今年度はマグロやカンパチの刺身、郷土料理「さんま寿司」など、32品目が準備されている。
しかし、船の燃料代や道具、梱包材などの値上がりを受け、「尾鷲まるごとヤーヤ便」は今年から値上げを決意。その結果、2022年には230件あった申し込み数は、2023年123件に減少してしまったという。市内にある29の業者が参加している「尾鷲まるごとヤーヤ便」。値上げに踏み切った経緯について、「尾鷲まるごとヤーヤ便 実行委員会」実行委員長・世古美沙樹さんは、「(返礼品の値上げは)簡単に決められることではなかったので、どうしたらいいか考えました。関わっている事業者さんのこともあるので、価格をあげるという判断をした」と当時を振り返る。続けて、「品質の良いものを届け続けた上で、返礼品の申込数を増やしていきたい」と語った。 「尾鷲まるごとヤーヤ便」では、公式YouTubeチャンネルを開設し、地元の中学生と共に返礼品のPR活動を実施。地域一丸となって、返礼品の“質“”を守りながら、魅力を発信し続けている。
プロによる整理整頓も!? 個性豊かな体験型返礼品も注目
コロナ緩和による移動制限も撤廃されたことから、送料がかからない“体験型“の返礼品も人気を集めている。グライダーの滑空場のある岐阜県大野町では2万5000円の寄付で、インストラクター同乗でグライダーの搭乗体験を実施。また、三重県志摩市では3万4000円の寄付で高級リゾートサウナ「カブクリゾート」の貸切サウナ利用券を返礼品に、愛知県南知多町では4万円の寄付で船釣り&船上BBQが体験できるなど、自然を満喫できる個性豊かな体験型返礼品がラインアップされている。なかでも“新しい形”として話題を集めているのが、名古屋市の返礼品。7万2000円の寄付で、なんと整理収納アドバイザーの資格をもつ2人の“片付けのプロ”を家に派遣。3時間かけて部屋の片付けと収納のアドバイスをしてもらえるというユニークな内容だ。 返礼品を受け取る楽しさはもちろん、地域活性化にも繋がる「ふるさと納税」。HP等で”返礼品”のラインアップを眺めてみるだけでも、地域の新しい魅力や面白さを発見できるかもしれない。