【衝撃】京野菜『九条ねぎ』連続窃盗事件で“同業者”ねぎ農家の相次ぐ逮捕劇 「情けない」憤りの声…不安や動揺広がる「今度何度も起こる」
京都府南部で栽培されている伝統的な京野菜「九条ねぎ」の農家たちに激震が走っている。今年に入り、収穫期を前にした九条ねぎの窃盗事件が連続発生したが、なんと『同業者』であるねぎ農家が相次いで警察に逮捕された。農業関係者からは「情けない」「同業者と思われたくない」などと怒りの声とともに、「こんな状況なら今後何度も起こる」といった不安や動揺も広がっている。
■窃盗被害は毎回100キロ超え…総量は3.5トン以上
1300年の歴史をもつ京野菜の代表格で、甘くて風味のある「九条ねぎ」は京都府南部の久御山町周辺が一大産地で、年間を通して栽培されている。広大な畑の周辺は、夜間は暗闇に包まれ、街灯や民家もない。
警察などによると、久御山町と隣の宇治市で今年6月以降、九条ねぎの窃盗被害は8件で、1回あたり100キロを超える大量のねぎが盗まれていた。被害総量は3.5トンを超え、木津川を挟んだ八幡市でもねぎの窃盗被害が報告されていた。
■逮捕されたねぎ農家は去年から経営「うまく育てらず…」
8月末、久御山町の畑に設置された防犯カメラは、大きなかごを持った男が次々とねぎを刈り取る様子を捉えていた。 翌9月、窃盗の疑いで逮捕・起訴されたのは山本英雄被告(28)。久御山町に出入りしていた“同業者”の九条ねぎ農家だった。
警察や関係者によると、高校卒業後の約10年間、久御山町の九条ねぎ農家のもとで働いたあと、去年からねぎ畑の経営を始めたという。山本被告は取引業者との間で「週800キロを納品する契約」を結んでいたにもかかわらず、不作で収穫が思うようにいかなかったという。 警察の調べに対し、山本被告は「うまく育てられず経営が苦しかった。金が欲しかった」「他の畑でも、繰り返しねぎを盗んだ」などと話しているという。
■再び起きた事件で逮捕もまた“同業者”…「許せない」「恥ずかしい」
犯行を繰り返したと供述する男が逮捕されたわずか1週間あまり、八幡市の畑で再び窃盗事件が起きた。約150キロの九条ねぎが盗まれていたのだ。 そして10月14日、新たに逮捕されたのも、また“同業者”だった。窃盗の疑いで逮捕された35歳の農家は、京都市内でねぎを栽培していたという。警察の調べに対し、「身に覚えがない」と容疑を否認している。
【関連記事】
- 尿から「薬物」反応でトラック運転手を逮捕 車16台が絡む多重事故で男女11人が負傷 大阪・摂津市
- 九条ねぎ約150キロを窃盗か 農家の男を逮捕 「身に覚えがありません」と容疑を否認 京都・八幡市
- 【特集】海外でも人気!世界を魅了する日本の“おにぎり”…世はまさに『ONIGIRI戦国時代』!“米離れ”が進む中、国内外で専門店続々オープンのワケ
- 障害者の再犯 深い孤立で刑務所への“無限ループ”【連載:京アニ事件ー傍聴席からの考察ー第3回】
- 【深堀特集】奈良のシカは“神の使い”か“害獣”かー 深刻化する被害に農家悲鳴「せっかく1年かけて育てたのに…」一方、保護施設では相次ぐ衰弱死 “両立”求める現行制度が破綻の危機、求められる打開策は?