新大関大の里が尊富士との結びの一番制して勝ち越し 対戦成績は1勝1敗の五分に
<大相撲九州場所>◇12日目◇21日◇福岡国際センター 新大関の大の里(24=二所ノ関)が、注目された西前頭16枚目の尊富士との結びの一番を制し、勝ち越しを決めた。 前日11日目に、ともに敗れて取組前の時点で大の里が4敗、尊富士が3敗。優勝争いからは1歩離された格好となったが、将来を期待される2人の2度目の顔合わせに、大歓声で迎えられた。尊富士が110年ぶりの新入幕優勝を果たした春場所は敗れていたが、4場所ぶりの対戦で雪辱した。 ともに出世の早さに髪が伸びるのが追いつかず、大銀杏(おおいちょう)を結えない“ちょんまげ優勝”経験者。しかも大の里は史上最速優勝を飾った夏場所に続き、秋場所も制して2度も賜杯を抱いた。1年のうちに2人で3度も優勝したが、“ちょんまげ優勝”は、歴代でもこの2人しかいない。ファンの期待は高まるばかりの中、大の里が対戦成績でも1勝1敗の五分、今場所の成績も8勝4敗で並んだ。 06年夏場所の白鵬以来、18年ぶりの新大関優勝は厳しい状況には変わりない。だが初の年間最多勝争いでは、依然としてトップを守っている。13日目は大関豊昇龍との対戦が決まり、慣例に従えば14日目は大関琴桜戦が濃厚。このまま終盤戦を、存在感を見せずに終わるつもりはない。