大院大高・辻盛英一監督、プレッシャーあった「桐蔭と履正社に勝ってから負けたらダメ」初V安堵
<高校野球春季近畿地区大会大阪府予選:大院大高4-1興国>◇12日◇決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム 大院大高が興国に逆転勝ちし、春季大阪大会を初制覇した。4回戦の履正社、準々決勝の大阪桐蔭と併せて甲子園優勝経験のある3校を倒しての優勝。昨春就任した辻盛英一監督(48)も「うれしいけど、それより解放された感じがある。桐蔭と履正社に勝ってから負けたらダメというイメージがあってプレッシャーになってました。学校にちょっとは恩返しできたかな」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。 準決勝で決勝打を放ったプロ注目で主将の今坂幸暉(ともき)内野手(3年)がこの日も躍動。0-1の4回に同点打を放つと、次打者の左前打で決勝のホームを踏み、ベンチでは辻盛監督とハイタッチ。優勝が決まると、ナインをマウンド付近へあおって歓喜の輪の中心で喜んだ。強豪校を次々に撃破し、「価値ある優勝かなと思う。うれしいのひと言」。今大会は打率5割で勝負強さも光った。 ノーサイン野球で頂点に立ち、指揮官も「苦しいときに耐えられるチームになった。勝つプレッシャーの中でパフォーマンスを出せるようになった。1試合1試合強くなっていく。高校生ってすごいです」と顔をほころばせた。甲子園出場は96年春のみの大院大高が、ハイレベルな大阪に新風を吹き込んだ。【林亮佑】