紅こうじ、原料から他の2物質 昨年6~8月製造ロット
小林製薬(大阪市)の「紅こうじ」サプリメントを巡る健康被害の問題で、厚生労働省と国立医薬品食品衛生研究所(国衛研)は19日、製品原料のサンプル分析の現状を説明し、既に判明している青カビ由来の「プベルル酸」の他に未想定の物質を複数検出したと明らかにした。関係者によると、新たな検出は少なくとも2物質。厚労省と国衛研が特定を進める。 厚労省によると、健康被害の情報があるのは昨年6~8月に製造された原料ロットが中心で、理化学検査機器を使って物質を検出。質量分析やデータベース検索を実施するほか、化学構造を調べて物質特定を進め、紅こうじ菌がつくる物質か、カビ由来か、混入した可能性はあるのか、といった発生原因を検証する。腎臓への影響も調べる。 新たな物質に関し厚労省は「(健康被害の)原因となり得る」とする一方、検出された数は明らかにせず、物質名や性質もまだ分からないとした。最終的な原因物質の特定までには一定の時間が必要との認識を示した。