晩春を彩るルピナス 甘い香り漂う 三重・松阪の殿村町
三重県松阪市殿村町の殿村環境保全組合(髙橋伸男組合長、34人)が休耕田で育てているルピナスが開花し、鮮やかな色と甘い香りで訪れる人たちを楽しませている。連休が見頃という。 ルピナスは北米原産のマメ科の植物で、花はフジを逆さまにしたような形で「昇り藤」とも呼ばれる。 住民が北海道で見たルピナスの花に心を打たれて、自宅の畑で育て始めたことをきっかけに、同組合でも15年ほど前から、育て始めた。今では地域の晩春の風物詩となっている。 1ヘクタールの休耕田のうち、24アールを使い3カ所に分散して植えている。毎年、採取した種を10月にまき、組合員ら約15人が手作業で草取りをして世話をしている。今年は種まき後に雨が降らなかったため発芽が悪く、開花も例年より1週間ほど遅れたが、紫や赤、ピンクをはじめ、色が出にくいという白や黄色などの花が咲いている。 組合員で同町自治会長の堀之内武さん(70)は「晴れるといい香りが流れてきます。花の色によって匂いも違います。今年は風が強く曲がった花も多いですが、良かったら見に来てください」と呼び掛けている。