「円安の今、外貨建て保険の利息が高くてお得」と友人から言われました。投資初心者でもできるものなのでしょうか?
投資初心者のなかには、利息が高いという理由で外貨建て保険に興味を持つ人もいるでしょう。しかし、初心者が外貨建て保険に加入して大丈夫なのか、不安になる人もいるようです。 円安の今、利息が高い傾向の外貨建て保険はお得ではあるものの、さまざまなデメリットもあるため注意が必要です。そこで本記事では、外貨建て保険とは何か、どのようなデメリットがあるかについて解説します。
外貨建て保険とは
外貨建て保険とは、払い込んだ保険料を日本円ではなく外貨で運用する保険です。主に終身保険・個人年金保険・養老保険といった保険で取り扱われます。 外貨は日本円よりも金利が高い傾向にあるため、高いリターンが期待できます。保険金や解約返戻金を受け取る際は、外貨または日本円を選べます。円高のときは外貨で受け取り、円安のタイミングで日本円に戻すという方法でリスクをおさえることも可能です。 外貨建て保険で使用される外貨としては、アメリカドル・ユーロ・オーストラリアドルが多いです。流通量が多い・信頼性が高い通貨が選ばれています。 外貨建て保険を運用するのは保険会社であるため、初心者でも利用できます。しかし、ある程度の知識がない場合は、損失が出てしまうかもしれないため注意が必要です。
外貨建て保険のデメリット
外貨建て保険は高いリターンが期待できる保険ではあるものの、デメリットも多く存在します。独立行政法人国民生活センターによると、外貨建て保険の相談は2014年では144件の相談件数だったものの、2019年には483件に増加しています。 そこで本項では、外貨建て保険のデメリットについて紹介します。デメリットも把握したうえで外貨建て保険に加入するか決めるとよいでしょう。 ■元本割れの恐れがある 外貨建て保険の相談内容として、元本割れのリスクを理解しないまま契約してしまったとの事例もあります。外貨建て保険の仕組みを理解していないと、多額の損失を生んでしまうかもしれません。 外貨建て保険は、為替の影響を受けやすい保険商品です。例えば、解約のタイミングが保険契約時よりも円高である場合は、払い込んだ保険料よりも受け取れるお金が少ない「元本割れ」してしまうこともあり得ます。 ■通貨交換に手数料などがかかる 保険にはもともと、さまざまな手数料があります。主な手数料の種類を見ていきましょう。 ・保険関係費:保険契約維持や管理などにかかる費用 ・年金管理費:個人年金など年金形式で保険金を受け取っている期間に受取人が払う費用 ・解約控除:10年未満など短期間で保険解約した場合に引かれる費用 上記のほか、外貨建て保険の場合はさらに通貨交換にも費用がかかります。日本円から外貨、外貨から日本円に交換する際に必要となるため、運用益が少ない場合は元本割れとなるかもしれません。