【京アニ放火殺人】裁判員の感情を入れない『裁判に工夫』があった 元裁判官が明かす本音は「裁判官でも感情コントロールは難しい」【MBSニュース解説】
裁判員から「鋭い意見や、常識に根ざした意見」
――西弁護士は裁判員裁判に関してどんなことを思っていますか。 (元裁判官 西愛礼弁護士)裁判官の判断が、一般に公開される前に、一般の市民も見てもらえることになったことで、我々裁判官としても気づくところはたくさんあります。判断内容とか、出てくる意見についても裁判官だけで話してもこんな意見は出なかったんじゃないか、鋭い意見だったり、常識に根ざした意見をたくさんいただけることがあって、みんなで裁判員裁判を運営していくのは、やはり裁判の結果を公正にするためにも大事なことだとに思っています。 ――裁判員の精神的負担の軽減を図るカウンセリング体制が整備されているそうです。 (元裁判官 西愛礼弁護士)全ての事件において、電話相談ダイヤルみたいな案内はされていますし、話しているときにもチームとして一つのことを決める、つらいところも一緒に分かち合うという形でやっていると思います。(2024年1月25日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より) ◎西愛礼:元裁判官・弁護士 千葉地裁で裁判官として務める えん罪の研究及び救済活動に従事