長野県松本市、今秋からお城と美ケ原の生映像配信 「来訪の決め手」観光客も
長野県松本市が動画投稿サイト・ユーチューブの市公式チャンネル「松本のシンカ」で配信している、ライブカメラ映像の視聴数が伸びている。配信を9月に始めた市役所屋上から松本城を望むライブ映像は2万2591回(12日正午現在)、10月に始めた美ケ原高原のライブ映像は7416回(同)に上る。カメラの性能が向上し、高画質の動画で秋の風景を楽しめるのが人気のようだ。 市役所屋上のカメラは、テレビ松本ケーブルビジョン(松本市里山辺)が創立50周年を記念して市に寄贈した。これまで配信されていたライブ映像は、市ホームページで静止画を60秒ごと更新する方法だったため、臨場感に欠けた。カメラが屋内に設置され、窓ガラスの影響で見えにくいこともあったが、新たなカメラは屋外設置で常時クリアな映像を見られる。 松本城周辺の木々が紅葉するのに合わせて視聴回数が伸びており、担当者は「同じ風景でも時間帯でいろいろな表情を見せてくれるのが魅力」と話す。ライブカメラを見て千葉県から訪れたという観光客の清水陽一さん(64)は、「映像の紅葉がきれいだと思って松本城を旅行先に決めた。24時間配信され、リアルタイムで確認できるのがありがたい」と話していた。 美ケ原高原のカメラは、天狗の露地「うつくしテラス」に設置された。標高1900メートルの変わりやすい天気がリアルタイムで分かるメリットがある。テラスから3方向の動画を1分間隔で切り替えながら配信していて、市観光プロモーション課の勝山裕美課長は「車道終点の混雑状況が事前に分かる利点もあるので活用してほしい」と話している。
市民タイムス