広島・上本「穴埋め」V打 〝末包ショック〟救った!虎に3・5差つけた
(セ・リーグ、広島5-1ヤクルト、8回戦、広島6勝2敗、26日、マツダ)〝末包ショック〟を振り払った。先制打を含む適時打2本と美技の広島・上本が自虐交じりに振り返った。 「仕事は穴埋め。スエが帰って来るまで頑張ります」 試合前にチーム最多6本塁打の末包が左太もも裏の張りで出場選手登録を抹消された。貧打の打線に追い打ちをかけたが、代役で左翼に入る33歳が躍動した。一回無死一、三塁で小川のスライダーに食らいつき、左前へ落とした。さらに五回2死二塁では4点目となる左翼線への適時二塁打。左翼守備では4点リードの六回に左中間への打球に飛びつき、反撃の芽を摘み取った。 けがから復活した。5月1日の阪神戦で左太もも裏を痛め、翌2日に抹消。リハビリ中は焦りで「(1軍の)試合は見ていなかった」と回想するが、6月21日に再昇格すると内外野こなせる守備力と粘り強い打撃で存在感は増している。 チームは2カードぶりに勝ち越し、2位阪神とのゲーム差は3・5。新井監督は「スエ(末包)が抹消になったけど、そこを感じさせないきょうの攻撃だった」とうなずいた。大砲は不在となったが、頼れる仕事人がいる。(柏村翔)