市民協働パワーで5年目「クリーングリーン鶴見緑地」
市民協働パワーで5年目「クリーングリーン鶴見緑地」 THEPAGE大阪
公園内の雑草抜きやごみ拾いを行う市民協働イベント「クリーングリーン鶴見緑地」が30日午前、大阪市鶴見区の花博記念公園鶴見緑地で開かれ、参加者は鎌で雑草を刈りながら、心地よい汗を流した。年2回開催で5年目に突入した恒例行事だけに、参加者には虫除けに長そでや長ズボンを着用するなど、事前の準備を整えるゆとりが感じられた。
子どもたちも鎌で草刈りに挑戦
主催は地域住民らで構成されたクリーングリーン鶴見緑地実行委員会。2011年度から春と秋の年2回開かれ、今回が9回目。鶴見区民ら鶴見緑地周辺の住民200名が参加した。 開会式で木村武史実行委員長があいさつし、「われわれのできることから取り組み、ますますきれいで美しい鶴見緑地にしましょう」と呼びかけた。 式が終わると、参加者は公園内のアーモンドの森へ移動。グループに分かれて雑草抜きやごみ拾いを始めた。60代の女性は「草むしりは大好き」と、持参の鎌をたくみに操りながら、慣れた手付きが草を刈り取っていた。 4歳の男児は鎌を持つのは初めて。最初は恐々だったが、上手に刈れると「できたあ!」と大喜び。土の中から昆虫の幼虫が現れると、「なんかおる!」と興奮気味だった。付き添いの母親は「力を入れて草をむしると、ストレス解消になります」と笑いながら話していた。 父親と力を合わせて雑草を抜いていた小学4年男児は、ごみ拾いの印象が強かったようだ。「ごみがたくさん落ちていた。放っておいたらごみだらけになりそう。公園はみんなできれいにしなければ」と気持ちを込める。新しい発見があったようだ。
ポリ袋の山が示す市民協働パワー
1時間半ほどで活動終了。刈り取った雑草やごみを詰め込んだポリ袋を集めると小山のようになり、市民協働のパワーを改めて感じさせる光景だった。 木村委員長はボランティア活動が恒例化した成果を踏まえ、「市民と行政が連携し、社会貢献意欲の高い企業の協力を得ることで、鶴見緑地のさまざまな可能性を引き出すことができる」と話す。「鶴見緑地でイベントを開くと、地下鉄の利用者が増えるなどの相乗効果も期待できる」と、市民、行政、企業の三者連携に意欲を示す。 活動に参加していた河村浩一鶴見区長は市民協働パワーを「頼もしい限り」と評価した上で、「鶴見緑地のある鶴見区は大阪24区の中でも、ベストのロケーション。市民と連携し、民間企業とのコラボを含めて、鶴見緑地を上手に活用するさまざまな方法を探っていきたい」と意気込む。 大阪都構想は住民投票の結果、僅差で否定されたものの、官民連携や住民自治の重要性には変わりはない。花の万博開催から25年。樹木が育ち、森の公園となりつつある鶴見緑地が、豊かな市民協働の公園になることを期待したい。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)