トランプ氏、クリントン氏抜け出すか? 「スーパーチューズデー」見どころ
候補者指名争いの「天王山」
1992年の予備選では、序盤で低迷していたビル・クリントン知事(当時)が「スーパーチューズデー」で起死回生を果たし、民主党の候補者指名を獲得、さらには大統領の座も射止めた。今回の「スーパーチューズデー」ではクリントン氏とトランプ氏がそれぞれ決定打を放つことになるのか。あるいは驚きのカムバック劇が待っているのか。両党の天王山の行方に注目したい。
《米大統領選メモ》 (※1)… 例えば、7月の党大会を待たずに、いずれかの候補が過半数の代議士を獲得すれば指名候補争いは「事実上」終了する。ただし「正式」な指名獲得はあくまで党大会の投票で行う。その場合、投票は形式的なものになる。 (※2)… スーパーチューズデーでは、米東海岸から米国領サモア(準州扱い)まで予備選が行われる。その時差は6時間なので日本時間の1日の夜から2日午後まで投票が行われ、大勢判明は2日の午前から夜にかけてになる
■渡辺靖(わたなべ・やすし) 1967年生まれ。1997年ハーバード大学より博士号(社会人類学)取得、2005年より現職。主著に『アフター・アメリカ』(慶應義塾大学出版会、サントリー学芸賞受賞)、『アメリカのジレンマ』(NHK出版)、『沈まぬアメリカ』(新潮社)など