新球団“くふうハヤテ”で迎えるプロ17年目。ロッテ戦力外の福田秀平が選んだ若手たちと一緒に高みを目指していく道
去年まで3年間、実際にロッテでその背中を見てきた西川僚佑(21)は、福田の存在が、自身を含めた若い選手たちに好影響を与えてくれると考えている。 「(福田)秀平さんは全力疾走であったり、プレーで見せてくれる人なので、そういうところは見習っていきたいし、それを超えていかないといけないと思っています。声出しとかを見ていて、そこで秀平さんが目立たないように若い選手たちがやっていかないといけないと思うので、そこに負けないようにという意識に(若い選手が)なっていくと思います」 そして、福田自身も若い選手たちとの練習から、大いに刺激を受けていた。 「やはりギラギラした目というものを僕自身も持たないといけないと思いました。プロ野球で17年やってきましたけれども、本当に初心に帰るというところがなかなかできていませんでしたが、若い選手たちとの練習でそれを痛感したので、改めて頑張っていきたいと思います」 既存の12球団に先立ち、25日から本拠地・ちゅ~るスタジアム清水でキャンプインした新球団”くふうハヤテ”は、赤堀元之監督の下、選手たちの「育成と再生」と「チームの勝利」を両立させるチームづくりを目指している。 ユニホーム発表で福田が着用したグレーのビジターユニフォーム。その背中には、大きく”37”と縫い込まれていた。自身がプロ入りした時に背負っていた背番号だった。 「一桁が空いていなくて、ちょうど残っていました」。そう笑いながら話していたが、初心に帰ると誓っている福田にとっては望むところだったに違いない。 若い選手たちと同じ目線で切磋琢磨し、同じ高みを目指していく今シーズン。プロ17年目を新球団で迎えるベテランが、全力疾走で復活への階段を駆け上がっていく姿に期待したい。 取材・文●岩国誠 【著者プロフィール】 岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。