ウィンダム・クラークの優勝をアシストしたAI製パター
また、23年のクラークは39インチのパターを使用していたが、ペブルビーチで使った新パターは、この週に彼が採用した新しいクロスハンドグリップのスタイルに合わせて、35インチと短めになっていた。 「つまり、僕はあれこれパターを持ち込み、最終的には、ラインの入っていないパターへ変更することに落ち着いたんだ。(パターを)少し短めにして、(グリップを)コンベンショナルからクロスハンドに変えた。色々と大きく変えたけれど、気持ち的に何か変更が必要だと感じながらパットしているような状況だったので、文句を言えないくらい、あるいはこれまでの大会と同じような心持ちにならないような、完全に異なる物への変更が必要だったんだ。だから、かなり変わったけど、僕の中で一番大きな違いは、パターにラインが入っていないところだね」とクラーク。 パターの長さ、そしてクラウンからラインやドットを排除した部分以外で異なる点は、クラークの新しいヘッドには、人工知能により設計されたフェースインサートが入っているところだ。ゴルファーに対する寛容性を高め、パットにおけるスピードのコントロールを向上させるため、オデッセイの新シリーズであるAI-ONEパターには、部分によって厚みの異なる新時代のフェースインサートが用いられている。
クラークが今週のペブルビーチで行った変更は、パターだけに留まらない。彼はドライバーを20年にリリースされたタイトリストTSi3ドライバーから、23年後半にリリースされたタイトリストの新しいTSR3 ドライバーへ変更したのである。クラークはTSi3ドライバーを使用して、23年に「ウェルズファーゴ選手権」と「全米オープン」を制覇している。しかしながら、彼は同年の終盤以来、TSR3とTSi3を取っ替え引っ替えしてきた。クラークはTSR3に落ち着いたのだが、この選択は「AT&Tペブルビーチプロアマ」で奏功した。 これに加え、彼は2週間前の「ザ・アメリカンエキスプレス」で、ウェッジをボーケイ SM9から、タイトリストが新しくリリースしたボーケイデザイン SM10へアップグレードしている。 ペブルビーチで週が明けた当初、クラークのギアに関する方程式は少々込み入ってはいたものの、結果的には勝利とペブルビーチの新コースレコードという解答が導き出されたのである。 クラーク&カンスキーのデュオにとって、そしてクラークのグリーン上での新スタイルにとって、これ以上ない船出となった。 (協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)