重要鉱物の輸出制限を示唆 ロシア大統領、政府に検討指示
【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は11日、重要鉱物のウランやチタン、ニッケルについて輸出制限を政府に検討するよう指示し、ミシュスチン首相に対し後日、報告するよう求めた。政府閣僚らとのオンライン会合で述べた。天然資源の供給量を調整することで、外交戦略に役立てる狙いがありそうだ。 プーチン氏はロシアに対しさまざまな輸出制限が課される中で、ロシアも対抗措置を考える必要があると主張。ロシアは世界の埋蔵量において「天然ガスは22%、金は23%、ダイヤモンドは55%」を占め、戦略的資源のリーダーだと指摘し、具体的にはウランとチタン、ニッケルを挙げて、ロシアに経済的な損失が出ない範囲での輸出制限の検討を促した。 ロシアの重要鉱物を巡っては、米財務省は今年4月、ロシアで生産されるアルミニウム、銅、ニッケルの輸入禁止措置をとった。米国では5月には原発燃料となる低濃縮ウランのロシアからの輸入を禁止する法案も成立した。