中国市民、63%が海外旅行の準備-1年前と様変わり
(ブルームバーグ): 中国が渡航制限を解除して1年以上が経過した今、中国市民の約63%が海外旅行の準備ができていると答えた。24日公表された調査の結果で分かった。
海外旅行を完全にあきらめる人はわずか10%に過ぎない。1年前は半数以上が海外に行く予定はないと答え、31%が興味もないと回答していた。
マーケティングソリューション会社ドラゴン・トレイル・インターナショナルは3月6-19日、本土の大都市や小規模都市など127カ所で1015人を対象に調査を実施した。
ドラゴン・トレイルによると、4月前半時点で中国の5月連休に合わせた海外旅行の予約は新型コロナウイルス禍前である2019年の水準を13%下回っている。エジプトやアラブ首長国連邦(UAE)などが人気だという。
中国旅遊研究院(CTA)は、24年の中国人海外旅行者数を1億3000万人と予想。19年には約1億5500万人の中国人旅行者が海外で2530億ドル(約39兆2000億円)を消費した。
中国人のビザ(査証)手続きを免除しているか、到着時に電子ビザを提供している旅行先には、シンガポールやマレーシア、タイに加え、中東や北アフリカがある。
イースト・ウェスト・マーケティングで中国を専門としているアリナ・シアン社長兼最高経営責任者(CEO)は、UAEやエジプト、ヨルダンが中国人観光客の回復をけん引すると予測。
同社が提供した中国民用航空局のデータによれば、オーストラリアやUAE、英国、イタリア、ニュージーランド、トルコ、カタール、エジプトは中国との航空旅客受け入れ容量がコロナ禍前の水準を超えている目的地。
ドラゴン・トレイルの調査によると、すでに海外旅行の計画を立てている回答者181人のうち、94%が複数の目的地への旅行を予約。また、約16%が欧州に行くと答えた。
多くの人が買い物を楽しみにしており、4分の1近くが1回の旅行で5000-1万ドルのショッピング予算を組むとし、16%がそれ以上だと答えた。